第4話 性格の修正

☆(前田菜穂)サイド☆


愚かだと思う。

何がといえば私がであるが。

今現在、私達は本当に真面目な話をしているがその中で最低だとは思うが私はメチャクチャに興奮している。

その原因は分かっている。


全ては幸太郎のせいだと思う。


だけど幸太郎をそれで責めるとかそういう事では無い。

興奮しているのは私が全部悪いから。

でも私はいけないと思うけどこの状況に本当に興奮している。

顔が真っ赤になるのを抑えられてない。


性欲が.....増している。

特に何もしてないのに.....増している。

今すぐにでも幸太郎を襲ってしまいたいぐらい。

さっきトイレで弄ったせいか。


「.....どうした?菜穂?」

「.....え?い、いや。何でもない」

「だけど顔が赤いぞ?何かあったのか?」

「い、いや。本当に何もない。大丈夫」


私は真っ赤になりながら否定する。

それから幸太郎を見る。

こんなに興奮するなんて思ってなかった。


私は最低だな。

思いながら私はそのまま興奮する気持ちを抑えながら幸太郎を見る。

そして立ち上がった。


「ゴメン。取り敢えずまた後で話をしたいから」

「あ、ああ」

「.....じゃあね。また後で」


幸太郎は「?」を浮かべながら私を見送ってくれた。

これはまた.....後でどうにかしないといけない。

下着が濡れている気がするし。

思いながら私は頭の中の考えを纏める。

取り敢えずは下着を変えてからだな.....。



次の時間の終わり。

私は急いでトイレに向かう。

そこで私は下着が濡れている事に気が付いた。

あちゃー失敗だった。


「.....でも幸太郎を思っての事だからねぇ」


そんな事を言いながら私は下着を変えてから表に出る。

それから鼻歌混じりに戻って来る。

すると幸太郎が話しかけてきた。

「大丈夫か?」という感じでだが。


「.....あ、う、うん」

「熱でもあったら言えよ。.....俺が何とかする」

「そ、そだね」


今そんな事を言われると胸が熱くなる。

そして色々な箇所も。

いけないいけない。


私はこれでも.....クラス委員なんだからこんなの良くない。

思いながら「幸太郎。さっきはゴメンね」と告げる。

幸太郎は「?」を浮かべた。


「なんか話をぶち切ってしまって」

「.....いや。お前もお前なりの体調があるだろうしな。.....大丈夫だが」

「そ、そっか。.....ありがとうね」

「ああ」


そんな感じで話しているとクラスメイトの中島晴美(なかじまはるみ)が私達に声をかけてやって来る。

「幸太郎くんはこうして話をするのは初めましてかな?」と言いながら。

おでこを見せてポニテにしている少女。

丸メガネをしている。


「私は中島だよ。菜穂の友人だね」

「そうか。たまに見掛けていたけど話をするの初めてだな」

「そうだねぇ。菜穂はいつも言っているよ。君の事」

「え?菜穂が?」

「そうそう。いつも幸太郎が、幸太郎がばっかり」


「余計な事を言わないで〜」と私は慌てる。

それから晴美は「はは」と笑いながら私達を見てくる。

晴美は「でも菜穂は今日は本当に調子悪そうだけど大丈夫?」と聞いてきた。

私はビクッとしながら考える。

まさか学校でさっきは才ナニーをしていたとは言えまい。


「だ、大丈夫。.....私は大丈夫だから」

「そっか。無理な事があったら言うんだよ?」

「晴美。ありがとう」


そう言いながら私は晴美を見る。

晴美は笑みを浮かべながら時計を見て「んじゃ。幸太郎くん。菜穂。また後でね」と手を振って去って行く。

というか席に戻って行った。

私達も顔を見合わせてから「じゃあ戻ろうか」と私が幸太郎に言う。


「.....そうだな」

「うん」


そして私は隠していた汚れた下着を周りを見て鞄に直しながら集中する為にそのままその場で深呼吸した。

私も最低だな、と思いながらだ。


もうこれ以上裏切る様な真似はしたくはないが。

だけど性欲が強すぎるからどうしたら良いかが分からない。

思いながら私はそのまま汚れた下着を直してから.....そのまま授業に集中する為に顔を上げてから教科書を出した。



結局その日はそのまま放課後になった。

それから私は立ち上がる。

そして.....仕事があるので職員室に向かおうとした時。

「菜穂」と声をかけられた。

私はビクッとする。


「な、何?幸太郎」

「今日はこれから用事あるか?」

「な.....えっと.....職員室に行かないと」

「あ、そうなんだな。いや。久々にお前と遊びに行きたいなって」

「そう、なんだ。.....う、うん。いいよ。今日は何もないから」


正直今の性欲があるが大丈夫だろうか?

熱ったままだ。

これが幸太郎に悟られたら?


それこそ恥ずかしくて死んでしまう。

絶対にそれはあってはならない。

私は考えながら頷いた。


「じゃあまた校門前で」

『待ってるからな。前田』


私は幸太郎のその姿を見た。

何か.....大昔の。

中学校の時の幸太郎の姿が見えた。

私はその姿にまた愛おしく感じてしまう。

いけないな.....目が眩んでしまう。


「.....」


やはり今の状態では駄目だな。

取り敢えずどうにかしないと.....いけない。

思いながら私は去って行く幸太郎の背中を見て決意した。

色々と直さないと.....と。

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