第4話 妄想が止まらない♡

 ブラコン仲間の由真ちゃんに浩二との距離を縮める方法を訊いたところ、混浴を勧められた。混浴なんてどこもやってないと思ったけど、私の近所にある銭湯『千夏と千春』でやってるらしい。


早速詳しい話を聴きに行こう。初めて行くから緊張するよ…。



 店内に入ると、キレイな内装でビックリしたよ~。銭湯といえばレトロをイメージするけど、そんな感じは一切なし! きっとお風呂もキレイなんだろうな~。


このままのんびり店内を眺めても良いけど、先に本題を済ませないとね。受付に女の人が1人いるので、声をかけてみよう。


「あのすみません。ここで混浴ができるって聴いたんですが…」


胸に付いている名札によると、古賀 千夏さんと言うらしい。店名の最初の人って事は、この人が一番偉いの?


「貸し切り温泉の事ね。今予約入ってないから、すぐ入れるけど?」


「いえ、入りに来たんじゃないんです。いろいろ訊きたくて」


「ふ~ん。何を訊きたいの?」


「私、弟と一緒に入りたいんですが、彼が裸になってくれるとは思えないんです。嫌われてはいない感じですが、好かれてもいないので…」


「そういう事なら湯着貸すよ? 全身隠せるから、一緒に入るハードル下がるんじゃない?」


「湯着ですか…?」


「うん。温泉に入ってちょっとすると透けまくる『薄』と透けない『濃』があるけど、どっちが良い?」


できれば浩二に『薄』を着て欲しいな~。そうすれば透けて、胸板とかお〇ん〇んが見放題だから♡


けどそんな事になったら、浩二は2度と混浴してくれないよね…。


「アンタが『薄』を着るのもアリだと思うよ。ラッキースケベで距離を縮めるって意味でさ」


ラッキースケベで距離を縮める? つまりこういう事ね。


~~~

【良い温泉だね姉さん】


【そうね】


私と浩二は、のんびり温泉につかっている。それから時間が経って、彼が私のほうを観ると…。


【…姉さん。湯着が透けてる!】


【えっ!】


いかにも“今気付きました”って態度にしてから…。


【浩二のH♡】


【ご…ごめん】


浩二は顔を赤くして、私から目を逸らすの。その後…。


【姉さんのおっぱい、舞花よりキレイだった】


【ホント?】


【本当だよ。手を出したいけど何とか我慢してる…】


【我慢しなくて良いよ♡ 浩二の好きなようにして♡】


【姉さんがそう言うなら…】

~~~


みたいな展開になるかも? 浩二の手や舌が、私の体の至るところに…。


「えへへへ…」


「お~い、戻ってこ~い」


「……はっ!」

古賀さんに呼ばれたので、妄想を止める私。


「アンタは『薄』でも全然問題なさそうだね」


「はい。むしろ『薄』じゃないと嫌です!」


浩二とあの女は既に〇ックスしてるんだ。恥ずかしがっていたら、いつまで経っても引き離せない。


「アンタ面白いね~。ちゃんと覚えたから、弟をうまく連れて来なさい」


「実は、その方法も悩んでまして…」


「それはアタシがどうこうする事じゃないから」


「そうですよね…」

こればっかりは、私1人で何とかするしかないみたい。


「他に訊きたい事ある?」


「ないですね」


「そう…。弟との距離、縮まると良いわね」


「ありがとうございます。じゃあ、また今度…」


私は古賀さんにお礼を言った後、店を後にした。

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