キャラ変わってない?
「次、可愛いなんて言ったら殴るからなぁ!」
そう言い残してシオンは部屋に帰ろうと後ろを向いた。
僕はシオンに見つかりたくなかったのでシオンにばれないところに気配を消して立っていた。
見つかりにくいところ。そう、それはシオンの背後である。
つまり何が言いたいかというと後ろに振り返ったシオン(怒っている)と目が合った。
‥‥‥‥‥ニコッ‥‥‥‥
僕は笑顔でいることしかできない。
無言の時間が過ぎていく。
先に動いたのはシオンだ。
ふらぁあ、僕のほうへ歩いてくる。
「レーーーーーーーくーーーーーーーん!!」
がばっとシオンは僕に抱き着いた。
あ、あれ?
シオンってこんなキャラだったっけ?
僕に抱き着きながらシオンは会話を始める。
「やっと会えた!!私レ―くんにずっと会いたかったんだよ。でもおやじのくそ野郎が私に仕事をいっぱい回してきてさぁ、レーくんに会えなかったんだよぉ~。でも今日はレーくんに会えたからどうでもいいや!それよりもこんなところにきてどうしたの?はっ、もしかして私に会いに来たとか!そんなに私のことが好きなの?いやぁ照れちゃうなぁ。」
うん、会話というよりかほとんど一人でしゃべってる。
というか前会ったときはこんなんじゃなかったのに。
え?
前会ったときはどんなんだったか?
うーん、一言でいうとツンツンしてた。
僕と目が合ってもすぐ目をそむけてたし、いつもにらまれてたなぁ。
まぁ、少なくとも前会ったときはこんなのではなかったね。
「どうしたのレイくん?」
「あっ、いえ何でもありません。」
「そんな敬語なんて使わなくていいんだよ?姉に甘える感じで全然いいからね!というかそれでお願い!」
おぉう、圧がすごい。
これは逆らわない方がいいな。
シオンは気に入らないことがあると暴れだすからなぁ~
前回暴れたときは研究所が吹っ飛んだからね。
シオンは魔法の腕も一流だから。
そんなシオンを怒らせるなんてできない。
僕は最大の笑顔とともに必殺の上目遣いを繰り広げた。
「うん!分かった!(きゅるん)」
「ぐはっ!」
………‥‥‥‥‥鼻血吹いて気絶しちゃった。
シオンが気絶する前に何か言ってたけどなんだろう?
【シオンの気絶する前の一言】
「レイくん可愛すぎ・・・・。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます