変人の魔窟

厨房を出た僕は研究所に向かった。

僕の住んでいる国アース王国では、色々な研究が盛んに行われている。

魔獣に関することや回復薬の開発、魔法、植物の生態など。

なかには〚王族の髪の色の法則〛なんかも研究している人もいる。

面白いよね。自分のことでもあるから結構興味深い。

僕たち王族はなぜか生まれた子は必ず髪の色が金色で生まれてくる。

僕の母上は銀色の髪だが僕には一ミリも銀色の要素がなく、父上と同じ金髪だ。

本音を言うなら母上に似たかったな、僕は銀色が好きだから。

おっと、少し話がそれちゃった。

話を戻すと研究所は色々な研究をしているから危ないということ。

それと…変人が多い。

これに関しては研究所に行ったらすぐわかるよ。






ガチャ、僕は研究所のドアを開けた。

「ふっふっふ、この薬をこの薬品に入れて・・・・・・・惚れ薬の完成だ!!」

「あぁ、今日もかわいいわねゴーレムちゃんは。」

「おい、誰か俺の蛇くんを寝取ったんだ!蛇くんと僕はかたぁぁぁぁい絆で結ばれてるんだぞ!寝取っても無駄だからな!」

「キェェェェェ、私のお花ちゃんが枯れてるーーーーーーーーーーー!!」

ね、変人ばっかでしょ。

僕もあんまりかかわりたくない。

だってからまれたら…

「あれ?王子じゃないっすか。」

ババっ、部屋中の視線が僕に集中した。

「「「私(俺)の研究を見てください!!」」

「私のを最初に見てください!」

「はぁ、俺が先だ!」

「いや、僕が!」

「あたしが!」














…めんどくさいんだもん。




あっ、心が狭いと思ったでしょ。

いやぁね、これを五十回ぐらいされてよ、ホントにめんどくさくなるから。

もうね話を聞いてるときは虚無だよ、虚無。










でもやってる研究は面白いんだよなぁ。

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