第8話
「レイヒ様。起きておられますか?朝食の時間です。」
「起きてるよ。今行く」
部屋の外から聞こえてきた声に答えてドアを開けると、一人の執事が穏やかな微笑みを称えて立っていた。
「おはよう。クラウス」
「お早う御座います。レイヒ様」
私を呼びに来たのは、専属執事のクラウスだった。黒に近い茶髪に翡翠色の瞳に銀縁眼鏡と漆黒の燕尾服がよく似合う。
「行こうか」
「はい、レイヒ様。旦那様と奥様がお待ちです」
「…………ハミルとレミルはどうした?」
「……………………恐らくまだ寝ておられるかと;」
「………………………………………そうか………(また、父上と母上に怒られるぞ(苦笑))」
ハミルとレミルは双子で私の2つ下の弟達だ。さすが双子と言うべきか、二人揃って朝が弱い。そのため、いつも両親に怒られている。
「父上と母上を待たせているし行こうか。クラウス」
「御二人を起こさなくても宜しいのですか?」
「甘やかしていたらいつまでたっても直らんだろう」
「そうですね…それでは参りましょうか」
「あぁ」
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