第20話 『苦しめてごめん・・』
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『甘えるんじゃない、こちらも独りで頑張ってるんだから
友里も人に頼るばかりじゃ駄目だ』
「あぁ、ちょっと厳しいかな。
後で少し文を変えて使わせてもらうよ」
そう言ったのに返事は早いに限ると言い張り、根米はそのまま
その文を友里にあてて勝手に送ってしまった。
なに勝手なことをと言いたいところだが普段世話になっているし
今では深い仲にもなっていて、思っただけで口に出して言うことは
できなかった。
後で友里にはフォロー入れればいっか、そう思うことで
自分に折り合いをつけた。
「ちょっと厳しかったかもだけど、メンヘラ気味な人には
厳しくしたりやさしくしたりこちらがコントロールしてやらないと
だめなのよ」
「……」
「ほんとよ! 私にもメンヘラな友達がいてその辺のことに私、慣れてるからまかせて」
「あぁ、分かった」
結局忙しさにかまけて、その日俺がフォローのメールを友里に入れることはなかった。
そして根米作のきつめのメールが功を奏したのかしばらく友里から
連絡がくることはなく、ほっとしていたのだが。
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