第3話 星の王子
そのあとUFOたちがやったのは。武器の無力化である。戦闘機や戦車なども動かなくしていた。私にはどうやっているかわからなかった。これで地球上の武器は全て動かなくなった。まあ地球は丸腰になったというわけだ。
そうして全ての武器を無くしたあと、UFOたちは日本に集まってきた。東京湾上空に集まってきた。空が真っ黒になってお日様が届かないくらいの無数のUFOが集まっていた。
各国のテレビやネットが中継をする中ひとつだけ降りてきた。そして大いなる光の中から一人の青年が出てきた。宇宙人が人間と同じ形をしているのは驚いたが、何よりも驚いたのは美形だったことだ。ママなんか第一声
「あらイケメン!」
だった。横でパパが怒っているのがわかる。
「歳は20歳ぐらいかな?どう思う?」
と私に聴いてくるので。
「そうだね。私より少し上の感じかな?」
そんなことを言いながら、光が落ち着くと光の中の青年が喋り出した。
「地球のみなさんこんにちは。私はある星の王子です。地球と仲良くするため、王の代わりにやってきました。
武器を全て取り上げた上で言うのも何ですが、仲良くしたいと思っています。まずはお友達から始めましょう。」
とのことだった。全世界が期待していた言葉とは違うものだったので、唖然としていた。
「何だか憎めない宇宙人さんね。星の王子様だって、かわいい。」
とママが言って、パパがさらに不機嫌になったのは内緒だ。
そのあと友好的な星の王子と理解した全世界は王子様を受け入れていった。地球上のあらゆる問題を解決する。食糧問題を解決するための痩せた土地でも作物が育つようにしたり、産業がない貧しい国を助けたりもした。
一番大きいのが「ホシリン」だった。この「ホシリン」大きいのから小さいのもあるのだけれど、完全に電池のようなものだった。しかもなくならない。実際は減っているようだけれど、減ったのがわからないぐらいだ。ペットボトル1本分ぐらいの大きさの電池のようなものをいれると、ずっと動いている。どんな機械でもだ。
地球上から石油を使うところがかなり減って、全て「ホシリン」へと変わる勢いだった。王子の星のエネルギーなのだけれど、温暖化にも歯止めがかかるし、色々な問題を解決するので、星の科学者が国連の中に入っていった。地球人もその技術力には興味があった。
科学力や優しさなど本当に星の王子に助けられることが多く、地球を侵略しにきたわけではないことはすぐに伝わった。むしろ地球側がミサイルを打ったことも許してくれて、友好的にことを進めてくれていた。
あっという間に世界が星の王子に注目し、ニュースで話題に出ない日はないぐらいになった。いろんな国のトップとも会談はしているので政治的なミュースは毎日絶えない。
でもイケメンなのでアイドルのように慕うものたちも出てくる始末で、芸能ニュースのも騒がせていた。ちょっと前のUFOがやってきて慌てふためいていた地球とは随分変わった。以前とも変わったけれど、それぞれの国や文化を大事にしてくれているので、そんなに前と変わらなく過ごしている。これは星の王子のはからいだろうか。
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