第2話 UFO

 ネット上では色々なデマや憶測が飛び交っていた。宇宙人は侵略をたやすくするために準備をしているとか、神の使いなので丁重に扱わなくてはいけないとか、このまま何もしないのかもしれないとか、いろいろあった。


 私としては宇宙のことを知りたいので、そのUFOに乗せてもらえないかなと思う。土星は木星を望遠鏡ではなく、目の前で見せてくれないかなと思う。この間思い出した記憶は、以前UFOに乗ったことがあるというものだった。あの時の宇宙人のUFOならそんなに悪い人たちではないなと思った。でもそれをみなに言っても信じてもらえないだろうし、馬鹿にされるだけなので心に留めている。


 次の日の朝UFOが動き出し大気圏に降りてきた。世界中のテレビやネットのニュースはそのことを伝え、各国がミサイルを発射したとも告げていた。そこで驚くべき光景を見たのだが、ミサイルがUFOに当たって爆発したかのように見えるのだけれど、その煙が何だかたくさんのきれいな色にだんだん変わっていくんです。よく見ると全部お花に変わっている。


 各国がミサイルを打つのだけれど全てお花に変えられてしまっている。あろうことか、その発射基地上空にUFOがテレポートし、地下の格納庫にあるミサイルまで全てお花に変えられてしまったとのことだ。


 私の街にもそのお花たちが飛んできていた。見たことない花もあったり、チューリップやひまわりなど馴染みのある花もあった。放射線が出ているかもと言って触らせてくれなかったけれど、どうやらまったくもって無害らしい。地球の攻撃を全てお花に変えてしまったUFOたちは、あっという間に世界中の首都上空にテレポートして地球を制圧してしまった。


 パパとママは青い顔をしている。


「このあとどうなるんだろうね。」


 と私がのん気にしていると


「よくそんなのん気でいられるわね。これから地中が侵略されるのよ。家族がいっしょでいられないかもしれないわ。」


 とママがいう。パパが


「何とか家族生き抜いていこう!」


 と息巻いている。


「もうなるようにしかならないわね〜。」


とUFOに対して好意的な私とはちょっと温度差がある。

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