第20話

今日はるなもに勉強教えてくれてよかったな。なかなか分かりやすかったし、何よりもるなもに教えてもらえるってのが興奮した。いい匂いしたし。さすが天使って感じだった。明日もるなもと出掛けられる思うと思わずにやけちゃいそうだ。そして体を洗い、湯船に入った。


「ふぅー極楽極楽。やっぱり勉強した後に湯船に入るのは気持ちいいな」


そんなことを思いながら、湯船を楽しんでいると、突然ドアが開けられて、そこにいたのは奏だった。何で風呂入ってること知っていて、入ってくるんだよ。湯船に浸かっていてよかったわ。じゃないと見られてはいけない部分を見られるところだった。


「俺風呂入ってるんだけど、何で入ってくるの?」


「お兄様がこの時間なら全身見れると思ったのに。夕御飯ができたので早く上がってくださいという報告をしに来たんです」


明らかに前者が本音だろ。まじで湯船に入っていてよかった。全身見るき満々だったぽいし。さすがに奏に全身を見られるのは色々と不味い。奏は薄々としてどんなところも見てきそうだが。


「ドア越しでよかっただろ」


「こいうのは直接言いたいんです。それにしてもいい体ですね。触りたくなっちゃいます」


そう言って、俺の上半身をペロッと舌を出して、嘗めるように見た。美少女にこう言われたら、他の男なら嬉しいだろう。だが、相手は妹だ。正直そう言われても、兄にたいして言うことじゃないだろとしか思わない。これがるなもに言われたら、歓喜をするんだが。


「正直にいいすぎだ。そろそろでるから、リビングで待っていてくれ」


「着替える姿も見たいです」


「変態かよ。俺に妹に全身を見せる趣味はない。だからリビングで待っていてくれ」


「けち、お兄様はこんな美少女に着替える姿を見せて興奮しないんですか?」


「妹なんだからしないわ。むしろ恥ずかしささえ覚えるわ」


何が好きで妹に全身のはだかを見られながら、着替えなきゃいけないんだよ。曽和な性癖はないわ。ていうか他の女子でも思わないわ。


「仕方ないですねー。それじゃリビングで待ってますね」


そう言って、奏はリビングに向かった。何が仕方ないだよ。奏のブラコン具合をどうにかしないと、いつか部屋にも勝手に入ってきて、一緒に寝ちゃいそうだ。何なら襲われる可能性すらある。


俺はため息を吐きながら、着替えることにする。何で奏だけあんなにブラコンになったんだか。義理だからか?血の繋がりがあるなら、事前にそいう対象から抜けてそうだしな。


着替え終わると、脱衣所をでて、リビングに向かった。ちなみにパンツはなぜかなくなっていた。まぁ多分奏がとっていたんだと思うが。これは周一で起こることだから、今さら気にしてない。


「お兄様準備はできてますよ」


「お兄ちゃん勉強どうなの?」


「ありがとな奏。勉強はいつもより理系の点数は伸びそうだな」


「お兄様それって誰かに教わっているってことですか?女ですか?そんな泥棒猫に教わるくらいなら私が教えますよ。数学なら高校レベルは終わってますし。だからお兄様が品のない女狐に教わる必要はないんですよ。オニイサマハワタシノモノデス。ダレニモワタサナイ。モシダレカニヒカレルナラショブンシナキャイケマセンネ」


これ絶対にるなものことは教えられないな。何をするか分かったもんじゃない。とりあえず今もぶつぶつ言っている奏のヤンデレモードをどうにかしないとな。このまんまだと俺の好きな人を突き止めかねない。


「奏教わっているのは智輝だ。だから女子ではないぞ」


ここは嘘を言っておかないと、るなもの存在がばれるから、こう言っておく。智輝も頭がいいことは学校中、いや地域中に知れ渡っている。それに俺と智輝は交流があることは奏は知っている。つまり奏には真実味のあることだろう。


「そうですか、まぁ智輝さんならいいです。女子だったらウフフ」


笑みを浮かべているが、目が全く笑っていない。まじでばれないようにしないとな。絶対になにかをやってくるに決まっている。まぁ取り敢えず難は逃れたか。


「それじゃ食べるか。いただきます」


豚汁を味わい、その後にイタリアもビックリのペペロンチーノを食べる。これ本場も越えてないか。料理に関して、奏はやはりそこら辺の店よりも圧倒的に美味しい。


「お兄様どうですか?」


「文句のつけようのないくらい美味しいぞ。将来個人店の店を開くのもいいんじゃないか?絶対繁盛すると思うぞ」


「それはいいかもね。もし開くんだったら、私とお兄ちゃんでお客一号になるよ」


「フフありがとうございます。稼げればお兄様の念願の専業主夫にすることもできるので、それもありかもしれませんね」


「いや結婚前提に話すなよ」


ここでそれもありかと言ったら、本気になって、高校生のうちに店を開いて、専業主夫にされかねないので、ここで否定をしておく。俺は確かに専業主夫になりたいが、それはるなものというのに限る。まぁるなもが稼いでと言ったら、働くが。


そんなことを話しながら、食べているとあっという間に食べ終わった。
















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