第14話

「ふぁーよく寝た」


俺は太陽の陽射しによって気持ちよく伸びをすると、小さい冷蔵庫にいれてある緑茶のペットボトルを出して、それを飲む。朝はやっぱり緑茶に限るな。マッカンもいいんだが、あれは疲れたときに飲むからいいんだよな。中学校の頃はよく勉強が終わった後に飲んでいた。疲れた頭に糖分はよく効く。中学時代にはまって、今も疲れたときによく飲んでいる。依存に近い感じだ。


俺は制服に着替えて、階段を降りて、洗面所で顔を洗って、リビングに顔を出す。


「おはようございますお兄様」


今日は奏がごはん担当だったか。てことは、恐らく今日は味噌汁と目玉焼きかな。奏の作る味噌汁は定食屋ででてくる味噌汁よりもかなり美味しい。もはや店を開けんじゃないかってぐらいな。


「おはよう奏。遥はまだ寝ているのか」


「ええ、結局あの後深夜アニメを観てましたから」


遥は自分の担当じゃないと、ギリギリまで寝ているケースが多い。最近遥は深夜アニメをよく見ているよな。誰かの影響ではまったのかね。オタクの友達ができたとか。俺も深夜アニメを幼いところから観てるが、その影響は考えにくいだろう。幼いときから、遥は俺が深夜アニメを観てるのを知ってるからな。


「それじゃ俺起こしてくるわ」


「よろしくお願いします」


俺は階段を上がり、遥の部屋に入る。相変わらず女子特有のいい香りがするが、別に興奮したらはしない。魅力がないわけではないが、妹だしな。


「おーい、遥朝だぞー」


俺は遥の肩を揺らして、起こす。遥はゆっくりと目を開けた。そして俺の顔を見ると、もう朝かぁーと言って上半身をあげる。


「おはようお兄ちゃん」


「おはよう遥。もうご飯できるから、下に降りてこいよ」


「分かった」


俺は遥が着替えるだろうと思い、遥の部屋をでた。相変わらず眠気が残ってるときは、ポワポワしていたな。きっと美少女って、隙を見せてるときが一番可愛いんだろうな。


「俺は下で待っているからな」


そう言って俺は降りた。もう少ししたら、遥の制服姿を拝める。これは家族特権とも言えるだろう。あのきれいでスベスベそうな太ももがたまらないんだよな。もちろん奏の制服姿も好きである。妹だけどそこはドキドキするからな。


「お兄様、遥は起こしてきましたか?」


「ああ、起こしてきたぞ。化粧とかあるだろうから少し時間はかかるだろうがな」


それでもナチュナルメイクだから、そこまで時間はかからないだろうが。素っぴんでも遥達は美少女だからな。むしろ化粧を濃くすると、肌にダメージがいきかねないから、薄い方がいいんだろう。俺もナチュナルメイクの方が好みだし。


そして少し時間が経ち、奏はご飯が作り終わったのかこっちに来て俺のとなりに座った。そして足を俺に擦り付けてくる。何と柔らかいんだ。これが女子高校生の太ももの柔らかさか。

やばいないろいろと。妹に欲情することなどあってはならないのに、欲情しちゃいそうだ。


「奏もうちょい離れてくれないか?」


「うふふ、私の太ももに反応してるんですね。もっと堪能してもいいんですよ。こんなこと果林さんじゃやりませんよね」


ぐっもうちょい堪能できるなら、堪能するべきか?だが俺の理性が持つかどうか。ここで襲ったら、俺は兄として失格だ。だが俺の奥底ではもっと味わいたいという欲望が見え隠れする。


「もっとー」


「なにやってるのお兄ちゃん。妹で欲情するのはどうかと思うよ」


そう言ってジト目で遥が俺を見てきた。俺ははっとなりすぐに立ち上がった。あぶねー流されるところだったわ。これが美少女の威力か。遥にこれを見られたのは色々不味い。奏は後もう少しだったのにと呟いている。


「ははは、妹に欲情するはずないだろ。俺には別の好きなやつがいるんだぞ」


「誤魔化しかた下手すぎ。まぁいいやそれじゃご飯食べよう」


そしてなにもなかったかなように椅子に座った。俺もさっきの感触はよかったなと思いながらも椅子に座った。そしていただきますと言って食べ始めた。まずは味噌汁から、飲み始める。


「美味しい。やっぱり奏の作る味噌汁はどんな店よりも美味しいな」


「ふふふ、昨日からしっかり出汁を取ってますからね。やっぱり食べてもらうなら、最高の出来のものを食べて欲しいですからね」


それから談笑をしながら、食べているとあっという間に食べ終わった。俺達はごちそうさまというと、それぞれが皿を洗って、自室向かい、用意をした。


「それじゃ私は先行ってるねー。戸締まりよろしく」


そう言って、遥は先にでていった。俺はそれを見送り、ソファーの上で、ユニゾンエアーをやっていた。少しの時間でもやっておけば上位にいけるからな。目指せ300位以内だよ。そうして集中して十分ぐらいやっていると、人差し指をほほに当てられた。


「何だ奏?」


「ふふふ、やはり集中してる姿はかっこいいですね。指を当てたのは単純にやってみたかったからのと、こうすればこっちに意識がいくだろうと思ってのことです」


そう言って奏は柔らかく微笑んだ。俺はそれにたいして気恥ずかしくなり、視線をそらした。妹じゃなければ今ので落ちていたな。


「照れた姿も素敵ですよ。やっぱり私にはお兄様しかいません」


そう断言するように奏は言ったのだ。俺的には早く好きな人を見つけて欲しいものだ。じゃないと俺がいつか落ちるんじゃないかと不安になるわ。それにるなもに振られでもしたら危ない。






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