第9話

「なんか色々あるな。どれか似合うか分からないけど」


知的さの感じるバックてどれなのか、今いちピントこないんだよな。やっぱりシンプルに黒のポーチだろうか?まぁその辺は果林に任せるか。果林は嬉々と選んでいる。いつも思うが、誰かの選ぶときいつも嬉しそうだよな。智輝のときもこんな感じなのだろうか?これを見たら、好かれると思うんだがなぁー。


「これなんてどうですの?」


そう言って高級感のある茶色のバックを渡してきた。なんか少し高そうだな。まぁでもデザインは中々いい。一万円くらいなら、問題ないんだが。


「どうやらどんくらいするか気にしてるですのね。今はセールをやってるぽくて、1万円らしいですわ」


「それなら、これで決まりだな。高級感あって、触り心地も中々いいし。知的さも醸し出すにはちょうどいいだろう」


それに高いものを、安く買うのはやはり日本人なら、気持ちは分かるだろう?セールとか見ると、買いたくなっちゃうんだよ。お得感があってね。それくらい安くなるというのは重要だ。


「遥斗は安くなるから、買ってそうですわね。お得感があってみたいな感じで」


「何で俺の思考が分かるの?エスパーかなにかなの?」


もしそうなら、俺が今まで考えていた、女子高生足っていいよなぁーていう思いがばれてるってことだよな。さすがにそれはないよな?ないと言ってくれ。


「何年一緒にいると思ってるんですの。そのくらい顔を見れば分かりますわ」


それじゃポーカーフェイスを学ぶか。じゃないと俺のプライバシーがばれる。それだけは不味い、結構女子高生で妄想してるからな。まぁ一番はるなもと付き合った時に、手を握って、互いに恥ずかしがる見たいのが一番多いが。キスとかの妄想もする。


「まぁそれはいいですわ。それじゃさっさっと買ってきてくださいの」


「人使い荒い」


俺は会計を済まし、果林の元へ戻ってきた。携帯を弄っているが、相変わらず絵になっていて、視線を集めている。あいつモデルとかでもやったら人気でそうだよな。まぁ本人は智輝に夢中で興味があるか分からないが。智輝が芸能界入りでもしたら、入りそうだな。


「待たせたな果林」


「ええ、お陰で視線が凄くって早く離れたい気分ですわ」


周りのカップルの男は果林を見て、だらしない顔をしている。あ、彼女に叩かれた。ザマァだな。彼女いるのに他の女子に見入るとか非リア充代表して、俺が滅してやろうか。


俺達はここを離れると、今度は帽子コーナに来た。なに俺の顔って帽子で隠してたほうが、ミステリアスな感じがして、いい感じなの?それってお前の顔じゃるなもには釣り合わないと言われている?なにそれ事実だけど、泣きそうだわ。


「なに情けない顔をしてるんですの?帽子は今後服を買ったときに合わせたいからですわ」


ああ、てっきり顔がダメなのかと思ったわ。早とちりはしちゃダメだ。それにしたも帽子ねぇー。俺はそれをカッコよく被れる気がしないんだがな。まぁその辺の服とかは果林が選んでくれるだろうから、任せるか。


「そうか、それならいいんだが。なんかいいの合ったか?」


これなんてどうですの?緑色のシンプルなデザインの帽子を渡してきた。俺はそれを被り、被り心地を確かめる。悪くないな。


「これ買うわ。何か今日だけで、かなりお金を使って気がするが」


「女子とデートするなら、これくらいの支出は目を瞑らないといけませんわ」


女子と出掛けるのに、準備段階でこんなにお金がかかるものなんだな。やっぱりはやめに投資を始めるか。同時並行で、稼げそうなバイトも探すかね。まぁ投資で結果がでればすぐにやめるけど。今お金をかけるにはバイトもしておいたほうがいいしな。


「そうか、お金は稼いでおくわ。それで次はどうすんだ?」


「もう買うものは済んだから、遥斗の好きなところに行きますの」


「それじゃ本屋に行くか」


新作のラノベを買いたいしな。俺の青春は間違っているの最終巻がでたらしいからな。最後にどうなるのかを見届けておきたい。まぁたぶんひねくれた感じで、告白をするんだろうが。それが俺の青春が間違っているの面白さである。


俺は会計を済まし、帽子屋をでた。エレベータを降りて、二回に着くと、本屋に向かった。新しい小説にも出会えるかもしれないと思うとワクワクするな。ここは本屋がでかいし、人気作品からマイナーな作品まで置いてある。フランス語の小説があったら、もっと最高なんだが、さすがに東京にしかそんなマイナーなものはないよな。


やがて本屋に着いた。俺はラノベコーナに向かおうとすると、果林は立ち止まった。


「それじゃ私は漫画を見てきますの」


果林もラノベを少し読むが、大体はライト文芸か、漫画を読んでいる。智輝がその二つをよく読むからだ。智輝はラノベとかは読まないからな。アニメはよく見るけど。


「分かった。また30分後に外で待ち合わせな」


小説とか漫画を読む人達は一部を除き、ナンパをしてくるやつは少ないからな。そこまで自信過剰なやつが少ないのが理由だ。秋葉だと、女子一人でいるとオタクならすぐに成功すらだろと考える人が多くて、ナンパをよくしてくるが。本屋は好んでいるってだけの層が多いから、オタクがどうか判断できないから、してこないんだよな。


俺達はそれぞれの行きたいジャンルの本が置いたある場所に向かった。
















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