孤独だった二人が出会い、幸せになる物語

家族の愛に飢えていながらもすべてを諦めていたレティスが、はずれ王子と呼ばれるリーンと出会うことで、少しずつ本当の愛を見つけていく物語です。

お話の中で何度か「色」について触れられていますが、最初はどこかモノクロでぼやけていたレティスの世界が、リーンと巡り合い対話し触れ合っていくことで、少しずつ彩り豊かで鮮やかな日々へ変わっていきます。その変化がわかりやすい丁寧な表現と描写で、あっという間に物語に引き込まれました。

はずれ王子であるリーンもまた、長い間孤独と戦っていました。リーンがレティスに秘密を打ち明けたときは、苦しみや葛藤から解放されてほっとした気持ちが伝わってきて、思わず感動で泣いてしまいました。リーンに寄り添うレティスの優しさと素直さが本当に素敵です。

物語を通して、多くの人にとって「普通」ではなくても、たった一人の誰かにとっては「幸せ」になることもある、と気づかされました。その幸せを二人で育んでいく姿をもっと見ていたい、と思います。

とっても面白かったです。🥔🌱
素晴らしい物語をありがとうございました!