009 賢者のエロい授業開始!『土の行』は泥にまみれる!
「ジーク様、その⋯⋯大変お見苦しい真似を⋯⋯」
「お、おう。 イリーナも今後は気を付けるがいい」
とりあえず全裸のイリーナの抱き枕になるという危機からは脱出できた俺だった。
俺の寝たフリは完璧だったので全部イリーナの寝相が悪かったせいに出来た!
これも俺の普段の行いが良かったおかげだな。
まあそんな事もやりつつ遅めの朝食を終えて、ようやくイリーナの初授業となるのだった。
普通の服装のイリーナと一緒に外にでる。
今から授業なのだが⋯⋯。
「イリーナ、最初に言っておくが⋯⋯」
「なんでしょうか?」
「俺の授業は⋯⋯服を脱いで行う」
「⋯⋯⋯⋯え? 裸!?」
まあ驚くよなあ⋯⋯。
「魔法の初歩だが⋯⋯自然界に存在する魔力すなわち
「まあ⋯⋯言葉もわからないのに授業を受けるようなもんですよね?」
「その例えは的確だな、そう魔力を感じ取れないのではまともに修行もできん。 普通の学校ならその魔力感知を養っている間に座学なんかで時間をかけるんだがな」
まあそれがまともな学校の教育だったのだ。
⋯⋯独学だった俺は全く知らなかったが。
「⋯⋯なんとなくわかりましたわ。 要は服を着ていると魔力を感じづらい、でも素肌なら感じやすいと言う事なんですね?」
「そう! そうなんだ! ⋯⋯まさか理解してくれるとは」
魔法学校時代では、この指導方法は嘘つき呼ばわりで付いたあだ名が『セクハラ教師』だったのだ。
⋯⋯まあ無理もないが。
「私がジーク様の言う事を疑うわけがありませんわ。 しかしどうしてジーク様はそんな習得方法を?」
⋯⋯それは俺の黒歴史なんだが、言わんとイリーナも納得しないだろうな。
「あー俺は昔この辺に住んでいた平民でな、一人で野山を駆けまわって遊んでいた」
「ジーク様の少年時代!」
「でだ、子供が遊ぶと服を汚すだろ? それでお袋に怒られてな⋯⋯それで、じゃあ裸で遊べばいいじゃん! とか思ったんだよ、当時は⋯⋯」
「それは⋯⋯まあ♡」
「でも裸で人目につく趣味はなかったからそのうちに気配を断つようになって、いつしか自然と一体化していたんだ」
「それで魔力に目覚めたのですか?」
「そう! なんの素養もなかった俺の魔力が急に覚醒したんだ!」
あん時は嬉しい反面ビビったなあ⋯⋯。
「まあそこからは独学で魔法を会得して15歳で冒険者になった」
「冒険者に⋯⋯」
「最初はな、でもそのうち幸運があってちょっとした手柄を立ててな、庶民の俺が王都の魔法学校へ入れることになってな⋯⋯まあ嬉しかった」
「それは⋯⋯よかったです」
「でだ! その時学んだんだ! 俺の魔力習得方法は効率が良すぎると!」
「そうなのですか?」
「⋯⋯少なくともチンタラ授業をこなすだけの貴族のガキどもの何十倍も俺の成長は早かった」
「⋯⋯まさか在学中も裸で?」
「⋯⋯誰も見ていない時だけな。 そして学校の図書館で古い文献を読んで知ったんだが⋯⋯伝説のハイエルフは基本全裸だったらしい」
「⋯⋯え?」
「まあ正確には葉っぱの服とか魔力で編んだ服だったりなんだが⋯⋯しかしココに伝説にあるハイエルフの魔力の秘密を俺は感じたのだ!」
「つまり⋯⋯ハイエルフはその長い人生の大半を裸で過ごすから魔力が多い⋯⋯と?」
「まあハイエルフに知り合いも居ないから仮説のままで立証はできんが、服を着ないで自然と一体化すれば修行効率がいいのは確かだった!」
そう俺は力説したのだった。
あとはこれをイリーナが納得するかどうかなんだが⋯⋯無理か? やっぱり。
「わかりましたわ⋯⋯」
そう言いながらイリーナは俺の目の前で服を脱ぎ始めたのだった!?
「え? 信じるの!?」
「嘘だったんですか?」
「いや嘘じゃないけど⋯⋯」
「私はジーク様の全てを信じます」
イリーナはその言葉を証明するように潔くその服を脱いだのだった!
──うつくしい⋯⋯。
それ以外の言葉が出ない見事なイリーナの裸体だった。
なんか王都の教会で見た『ミトのエンジェル』の絵画のようだった。
心臓がバクバクする!?
俺はなんか取り返しのつかない事をしている気がする!
明日死ぬかもしれんが⋯⋯まあ悔いはないな。
それだけの価値がこのイリーナの裸体にはある!
「これでよろしいでしょうか⋯⋯♡」
でもやっぱり恥ずかしいようだな、俺も恥ずかしい。
「ああそれでいい、今から修行を始めよう」
俺はなんとかそう絞り出すように言うのが精一杯だった。
それだけ見事なイリーナのおっぱいであった。
「まずは『土の行』を始める」
「土属性ですか?」
「知ってるかもしれんがざっくり説明すると、この世界の属性は『土・水・火・風・光・闇』に分かれている。 まあ無属性とかいう分類できんものもあるし『雷』のような水と風と光の複合属性なんかもあるが、それはひとまず置いておく」
「はい」
「それでまず『土』を感じるところから始めよう」
「それはどうやって?」
「コレだ」
俺は適度な硬さの泥を用意した。
「コレを全身に塗りたくる」
「⋯⋯え? 泥を!」
「貴族だと泥のパックとか言って肌に良いらしい」
「わかりましたわ! やりますね!」
うーん、やっぱり女は魔法よりも美容に食いつくんだな。
こうしてイリーナは自分の身体に泥を手で塗っていくわけなんだが⋯⋯。
「あのジーク様⋯⋯セ・ナ・カ・塗っていただけませんか?」
確かにイリーナが自分で塗るには困難だ。
仕方ない、本当に仕方ないんだが、俺がこの手で塗ってあげる以外にないようだな!
「ああ、俺に任せろ!」
ヤバい⋯⋯下心があると勘付かれなかっただろうか?
⋯⋯大丈夫そうだな。
そうでなければレディがこんなにも無防備に俺に背中を預ける訳がない!
「⋯⋯満遍なく、でも優しく塗らないと⋯⋯ね」
「そうですジーク様。 隅々まで、お・ね・が・い・しますわ♡」
お願いなら仕方ないな⋯⋯。
こうしてイリーナの全身が泥で覆われるのに少しだけ手間取ってしまうのだった。
俺がイリーナの背中に泥を塗る作業は意外と難航したからだ。
多少ビクついて手が震えて、脇の下を通り越して横乳に触れてしまうというミスもあったが⋯⋯滞りなく終わった。
「では次はジーク様もですね!」
「⋯⋯え? 俺も塗るの?」
「⋯⋯⋯⋯そうですわね、いまさら最強のジーク様がこんな初歩の修行なんてするはずがありませんわね」
なぜかとてつもなく残念そうにイリーナは言った。
まあいいか、イリーナだけだと恥ずかしいのだろうし俺もつき合おう。
「いや俺もするよ、久しぶりだしな」
俺も服を脱ぎ始めたが⋯⋯コレ恥ずかしいな!
俺はイリーナになんて事を⋯⋯。
「ジーク様⋯⋯すごい筋肉!?」
「ああ、まあ鍛えたからな⋯⋯」
「ジーク様のような賢者でもですか?」
「俺は基本ソロの冒険者だったし、前衛居ないからコレくらい鍛えてないと死ぬ」
まあ俺はそんな訳で二流剣士の真似事くらいならできる程度には鍛え上げた訳だ。
そして俺も全身に泥を塗るのだが⋯⋯?
「なんだイリーナ? その手の泥は?」
「いえ⋯⋯今度は私がお手伝いする番かと!」
なんかハアハアと息が荒い! ⋯⋯そうか、泥で皮膚呼吸が止まったせいか!
「いや自分でできる!」
「そんな事言わずにお手伝いしますわ!」
⋯⋯結局俺は全身をイリーナに触りまくられてしまったのだった。
しかも⋯⋯。
「イリーナ。 ココは!? ⋯⋯その、淑女が触る場所じゃないから⋯⋯な?」
「むう⋯⋯」
なぜか悔しそうなイリーナだった。
俺はイリーナをずいぶん辱めているからな⋯⋯その仕返しがしたかっただけなんだろう、きっと。
こうして俺とイリーナは2人そろって全身泥まみれになるのだった。
「⋯⋯それでジーク様、コレいつまでこのままで?」
「そうだな⋯⋯とりあえず1時間くらいにしとくか」
まあ初日だし。
そして時間が経過する。
すると俺たちを覆う泥が乾いてくる。
まるでバジリスクの魔眼でも見た人間の様に、全身石化した様な有様になった。
俺はどうしてもイリーナを見てしまう⋯⋯。
石化した様になったイリーナはまるで、美術品の石膏像の様に座っている。
このまま永遠に飾っておきたい⋯⋯。
そんなヤバい妄想を俺は密かに思ってしまった。
「そろそろ終わるか」
「もうよろしいのですか?」
「ああ、こういうのは毎日の習慣だからな」
「コレを毎日⋯⋯」
「コレだけじゃないぞ、これは土属性だけの修行なんだからな」
そう言いながら俺は立とうとしたのだが⋯⋯上手く身体が動かん!
どうやら乾いた土が身体を固めてしまったようだった。
「⋯⋯イリーナ、動けるか?」
俺なら強引に動けるがイリーナはどうだ? 俺がなんとかしないと駄目か?
「ええ動けそう⋯⋯です──!?」
パリッ! パリパリ! バリバリバリッ!
イリーナの全身を覆った乾いた泥の膜が割れて剥がれ落ちる⋯⋯。
俺の目の前で!
今まで石像の様だったイリーナが脱皮する様に、その白い肌を! そのおっぱいが露出する!
ぷるんっ!
⋯⋯イリーナの手足はまだ石化しているみたいなのに、その胴回りだけ石化が解けたようになって、とにかくエロかった。
ピキッ!
⋯⋯ん?
ピキピキッ!
いかん! 俺の
俺の身体で唯一自由にならない、しかも膨張する部分が大きくなってしまう!
普段ならゴマかせるかもしれんが今はこの泥の膜を内部から破壊するという証拠が残ってしまう!
それだけはなんとしてでも阻止しなければ!
ピキッ! ピキピキッ! パリーン!
⋯⋯無理だったよ、男ってのは悲しいほど正直なんだ。
「⋯⋯! ⋯⋯ジーク様それは! 男性なら健康な反応ですので、お気になさらず♡」
しっかり見られた⋯⋯イリーナに!
穴があったら入りたい! そんな気持ちに俺はなった。
全身の乾いた泥パックが剥がれたイリーナはやはりエロい⋯⋯。
しかし見るのも失礼なので俺は目を逸らそうと下を見たら⋯⋯。
そこにはイリーナのおっぱいの型を残した泥の
これがイリーナのおっぱい!?
しかもその内側の中心はへこんでおり⋯⋯それがイリーナのチ・ク・ビ・の跡であることは明白だった。
俺の視線が止まっていたのはほんの数秒だったのだが、どうやらイリーナに気づかれたらしい。
グシャッ!?
⋯⋯その見事な芸術的おっぱいの型はイリーナの足によって踏みつぶされた。
もったいない!
しかし俺におっぱいの型を見られたくないのに焦って、自身のおっぱいをノーガードで俺に見せてしまうイリーナはうっかりさんだな。
こうしてトラブルもあったが、とりあえず『土の行』は無事に終わったのだった。
まったくイリーナは、本当に優しく理解ある弟子でよかったよ!
こんな教育を魔法学校でしようとした俺を学校の生徒たちは『セクハラ教師』と蔑んでいたからな⋯⋯。
ははは⋯⋯。
まあ今となっては当然だったと思ってる。
あの頃の俺は若かった⋯⋯。
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