侵犯

第8話 別世界の君は殺せない

「デートするぞー」


天使は、悪魔の単語を放った。


「それって、陽キャがするものじゃないかな…」


当然、私はデートなどしたことはない。


「私もだよん。デートってなんなんだろうね?」


「それで、デートするって言ってるの?」


「頼れる仲間がいるのだぁ。」


キプトは、スマホを取り出した。


この家を買ってから、私が買ったものだ。



家って、一千万円くらいするものだと思っていたが、ここは五百万円くらいだったはずだ。


そんなわけで結構お金が余ってくれたのでケータイを二つ買ったわけだ。



「おーい、元気ー?」


キプトは、【電話】という機能を使い始めた。


遠くの人と話せる機能らしい。


「それでねー、デートってのをしたいんだけどねー?」


相手は一体誰なのか…?


「私たちを、おすすめスポットに案内してー」


まじで誰?


「まあ、それもなんとかなんじゃない?とりあえず、その【新小岩操車場】とやらに連れてってねー」


私は、【デート】なるものを甘く見ていたらしい。【デート】とは、



異世界を旅することだったようだ…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る