冷めたチキン/日常詠


聖女は第二の聖女を生む

その日突然ミサの中止が告げられた

子どもたちは門前に待つ


【冷めたチキン】


あなたのその滑らかな声 甘たるく冷めたチキンにはりついた老い


(夕風や水青鷺のはたをうつ 蕪村)

暖房や冷めたチキンのヴィニルうつ君の涙吸ったことがない


紀元前四年小屋の置き餌の凍りつく刻 腐鶏くたかけ全天を駆けずる


我海にホットひよこを放ちたり鉄分はみなみ風に豊富


緑夜みどりよに門立つ神の子の家を二つの冷めた肉が過ぎ行く


雨衣ういまとうサム・ゲンデルは脱せよ!」

ぺしゃんこのコラージュ・ラバーズ宛て



 * * * 



【日常詠】


あ 鳥だ机を撫でるゆにゔぁーさるの鳥を捨て塔の方へ


飛ぶ鳥はナイーヴすぎる この世にぞ鳥が居るのが絶え間なく苦痛


アカエリヒレアシシギ飛ぶ宇宙では水流れるや赤首農夫


理由などどこにもなくてクロアシアホウドリお前を美へと誘う


ハリオアマツバメの未知の航行の砂鉄の跡の初列風切しょれつかぜきり


泰山のおおとりと共に黄泉帰る「露悪は我にあり」てふ道士

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500人の詩人が次々と入場・アステリオルニス狩り・その他の観察 古土 @oldland

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