頭の中の設計図#14「七大国シリーズ その2」

※原文から再編集しています



「エゴイスターズ:姉妹戦争」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354055419748574


「ラビットちゃんとダンジョンREX‐レックス‐」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354055419546626


 前回から引き続き、ネタバレありのあとがきになります。


 ↓


「エゴイスターズ:姉妹戦争」


 他作品で、無印版の「エゴイスターズ」がありますが続編ではありません。

 パラレルワールドと思ってもらえれば。


「姉妹戦争」が初期版であり、無印「エゴイスターズ」の方が、改良をし作り直した作品になります。

 無印版では登場キャラを絞っていますので、姉妹戦争では多数のキャラが出てくるあたり、お得感があるかも?(多くて扱い切れないから、次作では少数精鋭にした、という判断でしたが)


 基本構造として、主人公・タルトと、妹であり相棒のサヘラが冒険をしていく、というのは変わりありません。

 姉妹戦争では『探しもの』という目的であまり遠出はしませんが、その分、近場である「シャーリック十三姉妹」にスポットライトを当てました。


 後半、番外編として短編を入れていますが、実はあれ、途中で挟み込む予定のエピソードでした。

 ただ、必要かどうか言われたら、なくても成立すると気づき、カットに。

(双子の妹が作中でお披露目できませんでしたが、無印版ではがっつり二章で登場しています。そのエピソードも、今回の番外短編を下地にした改良版になっています)


 そして、今回も登場します『エゴイスタ』。

 複雑な能力バトルのコンセプトは、ここから始まっていました。


 もう一つのコンセプトは、「姉妹抗争」。

 表向き仲良くしながら裏では画策し合っている――

 そんな雰囲気が出せたら、と思い、書いていました。

 逆に、ギスギスしていながらも、実は仲良しな部分も出せたら。


 テーマは、「タルトとサヘラ」です。

 二人のキャラクター性、関係性、掛け合いをメインにしています。

 キャラが走り出せば、物語は特に大きな事件など必要ないのかな? と。

 意識的ではありませんが、キャラが物語を引っ張っていってくれた作品でした。


 タルトとサヘラさえ一緒にしてしまえば……あとは設定さえ投げ込めば、なんとかなる……

 一つのエピソードとして成立させてくれるような、そんな安心感が、二人にはあるのかもしれません。




「ラビットちゃんとダンジョンREX‐レックス‐」


 ↓


 テーマは「時は金なり」です。

 コンセプトは「ダンジョン」、そして「ダンジョンボス」。


 個人的には敵である「モンスターズ・ドットコム」――

 その名前が会心の出来なのですけど、どうですか?


「トレジャーハンター」の少年・クマーシュ

「魔獣ハンター」の少年・ラド

「盗賊」の少女・コロル

 三人が出会い、そして、それぞれの道をまた歩き出すために別れる――までの物語です。


 イメージは「ひと夏の思い出」。

 あくまでもイメージなので、作中季節が夏というわけではありません。

 基本ダンジョン内ですから、天候は関係ないですね。


 ひと夏の思い出として田舎に帰省した時に、そこで出会った地元の子と遊んで仲良くなり、やがて帰る日が近づき、そして、あと腐れなく別れた――。

 三人がそんな関係性であれば、成功です。

 今後、彼、彼女らが再会することはありません。

 ニアミスくらいはしそうですが、交わることはないでしょう。


 しっかりとした再会はしない、というこだわりがあったのです。

 

 そんな三人を繋ぐキーとなるのが、

 ダンジョン内で出会う少女・レイトリーフ。



 ネタバレしますが、


 彼女の正体は【ダンジョンボス】です。

(つまりキャッチコピーは彼女のセリフなんですね)


 寂しがり屋な彼女が、みんなに外に出ていってほしくないから、ダンジョン内に閉じ込めてしまう……。

 ダンジョン内の魔獣モンスターに変貌したハンターたち、それが「モンスターズ・ドットコム」というわけです。


 ダンジョン攻略を主軸に置き、ギミックを設定したら、そういったレイトリーフの動機が見つかりました。

 これはこれで、ボスとしては脅威なのではないかな、と思います。



 涙目と甘えた声で、いかないで、と可愛い女の子に言われたら。

 たとえ自分の姿が理性を失う魔獣になってしまうとしても。

 彼女を振り払って討伐する、というのは、抵抗があるのでは?


 しかも、数日間も行動を共にしていたとしたら尚更です。

 そんなダンジョン攻略法を、彼らにぶつけてみました。



 …了

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