頭の中の設計図#13「七大国シリーズ その1」

※原文から再編集しています。



『同一世界観で複数の物語を展開する』

 …というのがテーマで書き始めました。


 一部のキャラが雑談で話していた家族事情が、別の作品ではメインとして取り扱われているなど。広大な世界と絡み合った人間関係によって物語を大きく見せられるかな――という意図もあったり。


 作中では、


「七大国」

「七体の神獣しんじゅう

「七人の姫」

 が、キーワードとなり、


 これらを軸にしながら枝分かれした先にある果実のように、


「魔法使い」

「錬金術師」

「騎士」

「ダンジョン」

「盗賊」

「奇術師」

 などの、サブのキーワードが並んでいます。


 作中での登場キャラは絞っているので少ないですが、世界には多く存在している者たち、になります。



「タウンカレントの守り神」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354055160851532


「祭りの国とドラゴン・ドーター」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354055183457571




 両作品とも、メインはその国のお姫様になります。

 そして、章ごとに語り部が変わる形式でもあります。


 一章で散々話していたことが、二章で『一章の前提が覆される』というケースもあるかもしれません。

 語り部を変えることで対立したキャラの両側を見せている、という意図でした。

(ちなみに、だいぶ前に公開しました「死神・ギャンブル・バニースター」もこの七大国の流れの中にあります。基本、国をメインとしていますが、「バニースター」の方は町が舞台になっていますね)


 他にも「死神」や「エゴイスタ」「アナベル」など。

 他作品に取り込まれているアイデアの初期版が多数言及されている場面もあります。

(すれ違った二人組の会話内容、カフェに置かれたテレビから聞こえてくるトーク……なんてさりげない感じが好ましいですね)


 そんなわけで、全体的にパイロット版になります。

「化物世界」と同じで自分的及第点に達していますのであとがきの対象になります。

(元より、よほどひどい出来でなければ公開する、というのをコンセプトにカクヨムを始めましたので)

(自作を読み返して、あ、これは読みにくいな……、と思った作品は順次書き直して公開していく予定です)




「タウンカレントの守り神」


 姫、神獣、魔法使い、錬金術師、商人、騎士が登場します。

 中でもメインは、魔法使いと錬金術師ですね。

 その因縁を背景に、姫と神獣の恋模様を描いています。

(恋と言っても、ラブコメ寄りですが)


 舞台は海浜の国。

 海、夏、をイメージした国で、作品カラーもだから青。

 海底に引き込まれる海流「ダウンカレント」があるのを知り、町という意味を引っ掛けて「タウンカレント」としました。

 海流に引きずり込まれた先の海底には、ダンジョン。

 そして、神獣にスポットライトを当てています。


「七大国シリーズ」とするなら、序盤に書いた物語なので、世界観説明がされているベーシックな物語かも? しれません。

「錬金術師」や「魔法使い」の仕組みについても詳しく語っているのは今作品だけかも?

 七大国を扱った作品自体がそう多くもありませんから、単純に登場回数が少ないだけでしょうか。


 狙いとしては「神獣も身近な存在である」という部分です。

 世界がゲーム盤だとすれば、神獣はプレイヤーである、と。

 各国の神獣に振り回されるキャラを見せられたら、と思います。




「祭りの国とドラゴン・ドーター」


 コンセプトは「強い主人公と彼に振り回される悪役一団」ですかね。

 やられるのが当たり前で、様式美となっている中……、悪役 (仮に言うなら)である祭りの国のお姫様が彼に惚れてしまい、物語が展開していきます。

 倒すべき相手をどうやって取り込むか。お姫様ゆえに、今までなんでも手に入ってきましたが、いざそれが通用しなくなった場合――さてどうする? 


 という、傍若無人なお姫様に課題を与えて、彼女の成長を見守るのがテーマと言えばそうですかね。


 終盤の決着方法ですが、ああでもしなければ勝てないくらいに追い詰められていた……と考えれば……、セーフですか?

 当時は、斬新な方法で倒す! という意識がありましたので、誰も思いつかないかも? という方法を選びました。(実際は、誰もが頭をよぎるのかもしれませんが)


 最近だと叩かれそうな気がしますが、まあ、フィクションですし。

 その行動よりも、実行した後のヒロインの反応による「萌え」を楽しんでもらえれば。

(それに。だって敵を殺す、という解決方法もエンタメ世界ではよくありますし)


 近道なのか遠回りなのか、進んでいるのか遅れているのか分からない……

 鈍い主人公と、傍若無人で、でもなめられているヒロインの初恋でした。

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