頭の中の設計図#5「ウィッチズ・ランキング」
※原文から再編集しています。
「チーム戦」を軸に、話を作り上げていった作品です。
その上で。
そのチームが元から形成されているのか、新たに形成していった末に、バトルに持っていくのか。……悩んだ末に後者を選びました。
そのため、出会いから信頼を得るまでを追うことになりましたが、だからこそ、仲間内の絆は太く見えるのではないでしょうか。
主人公・ディンゴの視野は狭く、一人しか愛せない。
そこへ、別の少女が割り込んだことを彼が許容したところに、頑なだった彼の成長を見てもらえればな、と思います。
チーム戦、とは言いましたが、集団戦ではなくあくまでも分散した個人戦を群像劇のように描写するのが基本になっています。漫画に影響されていますね……、それを言い出したら、自分の創作の元が、漫画からの影響なんですけれども……。
場面が変わりながらも、話はぶつ切りではなく、一本の糸として繋がるようにはしています。
場面ごとを単体で見たら意味が分からない会話があるかもしれませんね。
内容としては「主従関係」だから王国が舞台です。
姫と騎士。
――のように。
主と眷属。
――これがキーワードです。
形成されたチーム同士で殺し合いをおこなう「ウィッチズ・ランキング」と呼ばれる魔女たちのサバイバルゲームに、主人公とヒロインたちが巻き込まれていきます。
ルールはシンプルに。
主を守るための前線に立つ眷属たち……その眷属たちを撃破することで、主である魔女に攻撃が届くようになる仕組みです。
(つまり眷属とは、壁役なわけです)
(チームリーダーである魔女を撃破することで決着します)
眷属の全員が戦わなければならない、という理由付けにもしており、これのおかげ(せい?)で、一辺倒、戦わなくてもいい人物は存在しない、と。
絶対に狙われるし、傍観していたままでは相手の壁を崩せない。
直接的な続編でなくとも、延長戦を書くとしたらそこも掘り下げていきたいなと思います。
ポイントは、魔女アルアミカの「逃げようとしたけれども、戻ってきた善性」にあります。
厄介ごとをヒロイン・アリス姫に押し付けて、そのまま逃げていれば幸せな生活を送れたにもかかわらず……だけど。
必ず後々に浮彫になるだろう罪悪感に、これから先、苦しめられ続けるなら――
たとえもう二度と叶わない目的を捨ててでも、死地に舞い戻る。
個人的には、主人公よりも主人公に見えてしまう振る舞いでした。
――そして悪役であるフルッフ。
(お気づきかもしれませんが、自作を色々と読んでいてくださるなら、度々見るキャラだと思います。容姿やイメージが同一なだけで、世界観によって設定は違いますが)
(作品によって正反対の性格で書いていたので、なんというか、底まで知り尽くしている、ようなキャラになっていますね……。
困ったらサブキャラに置いておけ、みたいな安全地帯になりつつありますが、あまり多用するとキャラのストックがないのか? と思われてもあれですけど……)
(一度も主人公としては使っていない、ところは、まだ使い道があるのかな?)
悪役は元引っ込み思案の女の子。
加えて、いじめられっ子でした。
追い詰めるとなにをしでかすか分からない、平気でさくっと人を刺してしまいそうな、彼女の振り切った恐ろしさが出せればな、と思いました。
結局、強い力で上から圧倒してくる敵よりも、弱いからこそ足掻いて、工夫して、入念に準備を整えて、その上で襲ってくる敵が一番厄介だと感じているのかもしれません。
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