頭の中の設計図#2「魔法少女シリーズ」
※原文から再編集しています。
「魔法少女が嘘をつく世界」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054916065516
「魔法少女=(デミ)ウィッチ」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054918777663
……の二作品について。
「嘘をつく世界」が、魔法少女というシステムを主人公視点で外側から見ていて――
「デミウィッチ」の方が、魔法少女のシステムを主人公視点で内側から見ています。
新人視点と、ある程度の経験を積んだ、三、四年目の視点、という違いですかね。
そのため、
「嘘をつく世界」で終盤まで伏せられていた真実が「デミウィッチ」では序盤も序盤で明かされるという構造です。
(公開順は「嘘をつく世界」→「デミウィッチ」ですが、別に続編というわけではないので話は繋がっていません。キャラの名前やイメージは使い回してはいますが)
(おすすめは、「嘘をつく世界」から読む方がいいかなあ、と思います)
「嘘をつく世界」で個人的に気に入ったキャラがいましたので、その子を掘り下げるために、新しく新作として書いたのが「デミウィッチ」です。
一作目をなぞるかどうか、で悩んだ結果、同じじゃつまらないなあ、ということで新しい要素である「異世界」を絡めてみました。
(細かいことを言えば異世界ではないですが、まあ、一言で伝わる言い方はこれかな、と)
魔法少女としては経験者でも、異世界という未知の分野では新人である主人公。
彼女の慢心や戸惑いが、話を面白くしてくれたんじゃないかな、と思っています。
以下、ネタバレ。
どちらの作品も、「ヒーローとヴィランの関係性が、実は台本によって作られていたら?」――から膨らませています。
怪人はヒーローの変身中にどうして攻撃しないの? という疑問を、「台本だから」で解決してしまう真実。
みんなから憧れられるヒーローも、意図的に作れてしまう……。
同時に、ヒーローとは逆に、嫌われることが仕事の怪人役の不満なども出せたらなと思いました。(これについては「嘘をつく世界」よりも「デミウィッチ」で回収しているかも)
「嘘をつく世界」では魔法少女、怪人側の能力について、『悪玉善玉』という未知のアイテムを持ち出して理由づけにしていましたが、個人的にも少し唐突かなあ、とも思っていました。
その反省もあって、「デミウィッチ」では亜人の子供という設定で、『デミチャイルド』の能力 (特性)が魔法少女や怪人の「人間離れした特殊な力」になっています。
亜人がいるならじゃあどこからきたの? 社会に溶け込んでいるのかそうでないのか。
……というのを考えていった結果、できたのが今の「デミウィッチ」になります。
「異世界」を使わない手は、なかったわけですね。
「魔法少女が嘘をつく世界」について。
中盤にて、知らなかったとは言え、大問題を引き起こしてしまった主人公。
「良かれと思ってやったことが、実は周囲を巻き込んだ大事件に膨らんでしまった」
これを気にしない主人公も好きですが、「嘘をつく世界」の主人公には充分に引きずってもらいました。
そこからどう立ち直るのか。
才能がなく、たとえ望んだ立場に身を置けなくても、それでも「そこ」に関わっていたいという強い気持ち。
小さい頃からの夢を叶えるために奮闘する主人公を見てもらいたかったのです。
ラスボス戦はヒーローものを考えたらあんな感じに落ち着きました。
やっぱり巨大化は必要でしたね。
「魔法少女=(デミ)ウィッチ」について。
ある程度の地位を築き、その功績と環境に慢心していたら、異世界にいった途端にそれが逆転し忌避される立場になる。
ただただ、これがやりたかった。
今の人気は他者が協力してくれたから。
一から始める自分一人での人気獲りはとても難しい。
これが、主人公を苦しめる壁になります。
「嘘をつく世界」では、主人公はどんな状況でも夢を追い続けましたが、「デミウィッチ」では、過去の気持ち忘れてどう今を楽に生きるか――に、主人公が注力しています。
そんな彼女が、忘れてしまった憧れや夢を取り戻すためのお話、ですね。
テーマとして「師弟」「親友」があります。
「嘘をつく世界」で登場した四人組の女の子ですが、当時は深く書けなかったので、流用して「デミウィッチ」の方で解決することに。(もちろんキャラ設定は違いますが)
そして中盤から終盤にかけてキーとなる「魔女」と「ソロモン」。
ソロモン七十二柱は、なんとなくイメージで、
「ソロモンを中心にしたハーレム状態なんじゃないかな?」
と思ったので、じゃあそれをしようと。
(必然、悪魔は全員が女の子、という設定になりました)
(分かりやすく言うと、七十二股になるのかな? 実際はプラス一人いますが)
そんなわけで登場した悪魔は三人でした。(一応、ソロモンも入れたら四人ですね)
出番はなくとも七十二人、ちゃんといますよ。
最後、百合っぽくなっているのは自然と、です。
特に考えていたわけではなく、ああ、こうなるだろうなあ、と。
意外と「ちっちゃなあの子」は責められ慣れていないのかも、と思ったりしました。
…了
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