パニック障害は、私もよく陥りがちなのでカイさんの気持ちがよく分かります。身の回りにいる人すべてが自分を責め、憎んでいるのではないかと思ってしまって、息苦しくなっちゃうんですよね。
ヒーローに憧れる気持ちと、なかなかヒーローになれない現実の乖離が分かりやすく記述されていて、物語の雰囲気を読者に伝える第1話として非常によいスタートを切れていると思います。
精神疾患、障害が明確にされた主人公がヒーローを目指す…主人公が非常によく自分自身を分析していて、また精神疾患の解像度の高さに驚きました。
こういうヒーローを見たのは初めてで、新鮮です。
はたして主人公は、ヒーローを目指す過程で何を見付けるのか…
編集済
望んでらっしゃらないと思いますが、書いてしまいますね。
この主人公、仮面ライダー龍騎に出てくる「東條悟」というキャラクターにかなり似ています。
違うのは、自分の優秀性の根拠にヒーローを目指していることを使っていないだけですね。
仮面ライダー龍騎は履修されてますか?
13人の仮面ライダーが、自分の夢を叶えるために殺し合いをする話なんですけど。
東條悟というのはそこに出てくる悪役です。
彼の願いは「英雄になること」
で、そんな夢を持ってる自分はとても優れていると思っている。
何故英雄になりたいか?
それは「英雄になれば賞賛されて注目され社会の中心になれるから」
でね、そのためなら何でもするんですよ。ほんの少しでも英雄に相応しくない行動を取った人間を、裁く感覚で後ろから襲って殺害したり。
精神的に強くなるためという口実で、自分以外に関心を持った恩師を殺害したり。
この作品、頭のおかしいキャラが何人か出てきますけど、彼がぶっちゃけ一番狂ってます。多分。(もう一人、頭がおかしすぎるキャラいるんですけど、そっちは人間と呼んでいいかどうか躊躇うレベルでおかしい)
この主人公はそこまではしてないから、悪役では無いんですけど、公共の精神で動いてないですからね。きっついですよ。
エゴが動機でヒーローをやる作品では、超光戦士シャンゼリオンがあるんですけど、彼の場合は「偶然力を手に入れて、なりゆきでヒーローになった」こういう流れなんですよね。つまりヒーローになりたくてなったわけじゃない。
だから「最初はモテるためにヒーローの力を使っても許される」この構図が成り立つ。(無論、話が進むと彼の中に「人類を守らねば」という公共の精神が生まれてくるんですけど)
これがもし「モテたいから積極的にヒーローになりに行った」という展開だったら、おそらく不快で見てられなかったと思います。
以上、ちょっと特撮オタの観点から望まれないであろう意見を書かせていただきました。
追伸:気に入らないというより、構図が厳しいと言ってるんですね。
ヒーロー目指してなくて、偶然力を手に入れる形なら良いかなという話ですよ。だからシャンゼリオンの例を出したんですけど。
確かこの主人公、後の展開で念願のヒーローの力を得てしまうんですよね?
これ、ヒーローに限らず、エゴから物語をはじめるってのは厳しいんですよ。
例えば最強の剣が欲しい。これですら物語として弱点になるので。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
つまりはこの主人公を気に入らないという事でよろしいですか?
あと龍騎は履修済みですが東條は全く意識してませんでしたね、これは完全に自分の経験から生まれたキャラなので。
甲斐様
企画ご参加ありがとうございます。
まだ読了されていないということですが、ご感想いただけたので私も1話を読みにまいりました。
読んでいて、”彼”が明かされるまで間があったので、レビューでおっしゃってる通りだと思いました。
パニック障害持ちの主人公、私も似た経験があるので心情が重なって過去を思い出します。
主人公がヒーローにあこがれるのは今後明かされていくのでしょうか。楽しみです。
僕は割と読み終わってからレビューする方なので気長にお待ちください。
コメント失礼します!
ピンときたんですけど、冒頭の詩ってもしかしてコスモスですか?(合唱の)
それはそうとうつ病のパニックは本当に辛いですよね。゚(゚´Д`゚)゚。
ヒーローになれるといいけど……。でもムリしないでほしいなという気持ちのせめぎ合いです
二次創作時代からのファンですが、その当時より主人公の心情がよりブラッシュアップされてて良かったです。当事者だからこそ描けるパニック障害や鬱病の世界がとても繊細に描かれており感情移入出来ました。
企画に参加して下さりありがとうございます!
主人公の心理描写が読みやすく書かれていて、ハードな描写に苦手意識がある人でも読みやすそうだなと感じました。