第14話 授業開始
翌朝、今日からついに授業が始まる。
俺は日の出と共に起床し、日課のランニングを済ませシャワーを浴びた後に寮内の食堂で朝食を摂っている。
(ちらほらと食べている人はいるけど、俺と同じように貴族階級が低い人か、特待生枠で入った平民かな。)
俺はさっさと食べて寮を出た。
「あ、おはようございます!バル。」
「おはよう、バル。」
「ニーナ、サリー、何でいるの?」
「あの、教室まで一緒に行きませんか?」
「え、全然良いけど……。何時からここに?」
「さ、さっき来たばっかりですよ、ねぇサリー。」
「ふわぁ~~~あ、そうだよーー。」
サリーが欠伸をしながら答える。
(いや、めっちゃ眠そうだけど。)
「かなり早起きしただろ。」
「そ、そんなこと無いですよ。」
(そんなに目を泳がせながら言われても。)
「はあ~~。」
俺は俺はついため息を着いた。
「学園の校舎の校門が開く時間にチャイムが鳴るから、今度からその時間に女子寮と男子寮の間にある噴水の前で待ち合わせよう。待たせるのは気が引けるからな。」
「わ、わかりました。」
「まあ、とりあえず教室に向かうか。」
「誰かに絡まれる前に早くいこー。ふわぁ~~~あ。」
(また欠伸してるけど2人とも授業中に眠ったりしないよな。)
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授業開始時
(朝めっちゃ眠そうにしてたけど大丈夫かな。)
俺はちらりと右を見ると。
(いやいやいや!今にも瞼が閉じそうだけど。)
ニーナが必死に眠気に抗っているさらに右隣を見ると。
“コクン………コクン。”
サリーの顔は上下に大きく揺れていた。
(こっちはダウンしかけかよ!!)
俺はこの事が先生にバレないことを祈っていると。
「それじゃ、まずは基本的な質問からいくぞ~。魔法の属性には何があるか。これを………。」
フリー先生は教室内を見渡すと俺と目が合った。
「バルデニア君、答えなさい。」
(俺かよ。)
俺はしぶしぶ立ち上がる。
「まず、火、水、風、土は基本四大属性と呼ばれており、今現在全世界の魔法職持ちの中でほとんどを占める属性とされています。次に多いのが、雷、氷の特殊二大属性と呼ばれるものです。こちらは30万人に1人の割合と言われています。そして、闇、光の希少二大属性と呼ばれ、その名の通り特殊二大属性よりもさらに希少で1000万人に1人いるかいないか。そしてその中でもジョブとの相性が良いと暗黒属性、もしくは神聖属性を使える人がいます。」
俺は答えたあと席に座った。
「うん、正解だ。それじゃ神聖魔法とそれ以外の魔法の違いを………じゃあ隣のニリナスさん答えなさい。」
「ふぇ!?!?」
眠気で脳が働いていなかったのか急に名指しされてびっくりしながらも勢いよく立ち上がった。
「えっ、えっと~~……。」
(話聞いてなかったのかな。ここはちょっと助けてやるか、友達だし。)
“ポンポン”
俺はニーナの腕を軽く叩いた。
「神聖魔法とそれ以外の魔法の違いだよ。」
俺は小さい声でニーナに伝えた。
「あっ!神聖魔法は詠唱が必要ですが、それ以外の魔法だと必要ありません。その理由は女神シルシナ様から授かった人類最初の魔法で、その神聖さから詠唱を完全に完成させなければ扱うことのできない神の御業と言われています。そして長い年月をかけて神聖魔法から、光、雷、氷、火、水、風、土、と分かれていき、人が詠唱無しで扱えるほどに力が落ちていきました。そしてそうやって分かれた中でも…………。」
「ちょっ、ちょっとストップストーーップ!!それ以降は後々授業で教えるからーっ!!」
「はっ!す、すみません。」
ニーナは顔を赤くして座った。
「ゴホン、先程ニリナスさんが言った通り全ての魔法の原点は神聖魔法にあるんだよ。その為なのか神聖魔法以外の属性魔法を得た者が後に神聖魔法が使えるようになることもある。その人物こそが歴史に名を残している………………。」
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「ん~~~っ、よく寝た~~~。」
授業が終わった後サリーはおもいっきり背を伸ばしていた。
「いや、授業は寝る時間じゃないからね。」
「バル、早くしないと食堂が混んでしまいますよ。」
「うん、そうだね早く行こう。」
午前の授業を終えた俺達は午後の選択授業のための腹ごしらえをしに食堂に向かった。
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今後も今回のようにちょっとだけこの世界のことを書いていくつもりです。
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