第8話 Bランク昇格
俺は入学試験を受けるため学園の正門前にではなく、昨日の依頼の達成報告をしに冒険者ギルドに来ていた。
(朝はやっぱり混んでいるな、まあ依頼達成報告用のカウンターは空いているからいいけど。)
俺はそう思いながらカウンターに向かう。
「おはようございます!依頼達成報告ですか?」
「ああ、そうだ。」
「それでは冒険者カードと依頼品の提出をお願いします。」
俺は冒険者カードとレッドウルフの魔石をカウンターの上に出した。
「確認します。…………!確認できましたおめでとうございますこれでバルデニアさんはBランクに昇格です。」
受付嬢が驚きながらもそう言った。
「そういえば、朝から騒がしいけどいつもこんな感じなの?」
「いえ、いつもは…おそらく孤高の騎士が来ているからだと思います。」
「孤高の騎士?」
「孤高の騎士というのは二つ名でその方の名前はガルダ様でこの国唯一のSランク冒険者です。」
(なるほど、まあこの国唯一で次元が違うとされるSランク冒険者ならざわつくのも当然か。)
「それじゃ俺はこの辺で。」
そう言って俺はギルドをあとにした。
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俺は学園の門の前に来ていた。
「おはようございます、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。」
「バルデニア・クリントンです。」
そう言うと受付嬢は蔑んだ顔をして
「わかりましたー、この地図を参考に試験会場へ向かってくださーい。」
そう言って地図を渡された。
(うわ、この人態度があからさますぎる。)
俺はそう思いながら地図を頼りに会場へ向かった。
試験会場にはまだ誰も居なかった。
(まあ、まだ誰も居ないよなギリギリに来たら他の貴族から反感を買いそうだから早めに来たんだけど。)
俺は会場の端の方に移動しようかと思っていると。
「あ、あの!」
誰かに呼び止められた気がして声の主を探そうと振り向いた。見たことのある顔があった。
(げ、王女様…まさか俺の行動を読んでいただと。)
俺は昨日のことを思い出しながらも顔には出さないようにしていた。
「これは、これはニリナス王女殿下ずいぶんとお早いですね。」
「バ、バルデニア様。お、おはようございましゅ」
「え、あ、お、おはようございま………す?」
(噛んでいることは気にしない方がいいのかな)
「そ、そのここは正式な場じゃないのでタメ口で構いません。」
「そ、それは流石に……。」
「ノアお兄様たちと同じように私のことはニーナとお呼びください。」
「は、はい分かり………わかった。」
(一体何が目的なんだ?)
「そ、そのバルとお呼びしても…………。」
「ああ、もちろん構わない。」
「…………………………………やった。」”ボソッ”
(何か言ったみたいだけど聞き取れなかったな、それにしても怒っている様子がなくてよかったぁ~。)
そう思っていると。
「オホン!」
あからさまな咳払いが聞こえてきた。
周りを見ると既に他の貴族もぼちぼち集まって俺達は少し目立っていた。
「おはようございます、ニリナス王女殿下。本日も相変わらずお美しい。」
2人の取り巻きを連れた赤髪の男が言った。
(誰だこいつ?)
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王女との会話中に突如乱入してきたこの男は?
皆様のおかげでついに星が100を越えました。
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