第204話 数日越しの返事。

story teller ~四宮太陽~


 3時限目と4時限目の間。

 俺はトイレに行こうと席を立ち、教室の前方の出入口をら通ろうとする時に、教室に入ろうとしていた八代とぶつかる。


 意外と体格のいい八代に押し負け、倒れそうになったので、思わず八代の制服を掴んでしまい、それに引っ張られた八代共々床に倒れ込む。


「痛て。ごめん八代、大丈夫?」


「ああ。四宮こそ大丈夫か?」


 俺の上に覆い被さるように倒れた八代は、すぐに起き上がり俺に手を差し伸べてくる。

 ありがとうと手を取り、空いている左手を床に着いた時、なにかに手で触れる。


「ピアス?」


 俺はそれを手に取りながら八代の手を借りて起き上がる。


「あっそれ俺のだ」


「もしかして衝撃で取れちゃった!?耳避けてない?」


 心配になり、八代の耳を確認するが特に血が出ている様子は無い。


「いや。胸ポケットに入れてたから耳は大丈夫」


「そうなんだ。いつも持ち歩いてるの?」


「たまたまだよ。昨日の放課後遊んだ時に付けてて、外すのを忘れて登校しちゃっただけ」


 校内でのピアスの装着は一応禁止になっているので、学校に来てから外したという事だろう。

 念の為壊れてないか確認してもらい、問題ないと言っているので、再度ぶつかった事を謝りトイレに向かう。


 それにしてもカッコイイピアスだったな。なんてオシャレだ。

 月にドクロがカッコイイと思っているなんて知られたら、なんとなく引かれる気がするけど。


 ******


story teller ~八代明文~


 数日前に急に届いたDM。

 アカウント名はjunnaとなっていて、アイコンに設定されている写真から恐らく女性だと推測できる。


 友人からはお前のこと気になってるんだよと言われるが、(急にすみません。話したいことがあるのですがよろしいですか?)という内容的に、ぼくとしてはそういう訳じゃない気がする。


 相手が鍵垢だから警戒して返信せずに放置していたが、何となくきになり確認すると公開アカウントになっていた。


 何気なく投稿された写真などを見ていくと、最高の友だち と#の付けられた写真があった。

 その写真には複数のJKが写っていて、その制服が弟と同じ高校のものだと気がつく。


 もしかして武文の友だち?


 兄であるぼくにDMを送ってきたのは、弟になにかあったからかもしれないと考え、放置していたトーク画面を開く。


(返事が遅くなりすみません。話とはなんでしょうか?)


 まだ学校が終わっていない時間なので、返事がすぐに来るはずもなく、そのうち返信が返ってくるだろうと思いスマホを机にしまう。


 ******


story teller ~内海純奈~


 机の中のスマホがブブッと振動する。机の影に隠しながら確認すると、そこには1件のDMが届いている事を報せる通知が表示されていた。

 aki_fumi__846から返信が来ているのだ。


 そのまま無視されると思っていたので諦めていたのだが、送信取り消しまでしなくてよかった。


 すぐに既読を付けたくなるが、その気持ちをぐっと堪え放置する。とりあえずはみんなに返事が来たことを報告して、どう返信するか話し合わなくては。


 四宮の入っていないグループである事を確認してから、メッセージを送る。

 まだ6時限目の授業中であるからか、稲牙だけが1歩前進だな!と返信をくれる。


 すぐにでもみんなで集まって作戦を立てたいが、タイミング悪く四宮はバイトが休みらしいので今日中には難しいかもしれない。


 とりあえずあたしと稲牙だけでも集まれればと思い、今度は稲牙の個人トークを開き、今日病院に行くからとメッセージを送る。


 ってか稲牙っていつまで入院するのだろうか。

 本人は元気そうだし、問題なければ退院してくれた方がこっちも動きやすいんだけど。


 ※※※


 ゆとりです。


 朝は投稿出来ずすみませんでした。

 体調不良だった為、勝手ながらお休みさせていただきました。


 病院に行き薬を飲んで寝てましたので、朝よりは良くなってますが未だ熱が続いております。

 とりあえず途中まで完成していた204話だけでもと思い投稿させていただきました。


 体調次第では明日もお休みするかもしれませんので予めご了承ください。


 皆さんも体調には気をつけてお過ごしください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る