第6話
『うわ、レズだ』
『同性愛者とかキモ』
『襲われるぞー』
頭の中に響く、陰口やいじめられていた時の声。痛い、辛い、怖い。
大好きだったあの子もアイツらと同じだった。
『もう、近づかないで』
『..............!』
『...はぁ、ぁ、はぁ、......夢か.....』
今日は最悪の目覚めだった。悪夢を見たのかすごく体調が悪い。試しに熱でも計ってみようかな?
......39.8。熱あるわ。
なんか改めて自覚したら、頭痛いし、体もだるいし、今日学校行くのやめようかな?
結構私は、学校を休むことにした。
しばらくして、
『みのりちゃん、大丈夫?学校休んでるけど』
葉月から、連絡が来た。今あまり葉月の顔は見たくないので、来ないで欲しい。
『大丈夫、ちょっと用事があるだけ』
『そっか。じゃあ、電話してもいいよね』
何を言っているんだ。どうしよう、と考える間もなく電話がかかってきた。
果たしてこの電話に出るべきなのか?でも電話をしたらきっと声とか雰囲気でバレる。
私は電話を無視してスマホを放置した。
しばらくしてもう一度、電話がかかってきた。放っておくと、ずっと電話が掛かってきそうなので、しかたなく出ることにした。
『もしもし』
『...............』
『大丈夫?』
『............うん。大丈夫』
『もう。全然大丈夫じゃないよね。今から家行くから何か必要な物ある?』
『.....ゼリー』
『りょーかい』
もうこうなったらダメだな。私は、観念して玄関のドアを開け、眠りにつくのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます