第2話
私は、クラスの書かれている紙を見て驚いた。葉月と同じクラスだったのだ。
一目見るだけでよかったのに。後悔後先知らず、
...........席が隣だった。
『あの、もしかしてみのりちゃん?』
『..........葉月』
最悪だ。何もかもが。どうして覚えていたのだろうか。すべて忘れていて欲しかった。
『.....久しぶり、元気にしてた?』
『うん』
『...............』
『...............』
はぁ、やっぱり気まずい。分かっていたけどキツいや、まだ、好きだったなんて残酷にも程がある。頭ではわかっているのに体が言う事を聞かない。ドキドキする。辛い、苦しい。
『みのりちゃんは、中学校は県外の所に進学したんだよね。どうして?』
『なんとなく』
『そっかぁー』
それからと言うもの、葉月はずっと私に付きまとってきた。正直もう結構辛い。
痺れを切らした私は、葉月に聞いてみる事にした。
『なんで、葉月は私ばっかりに、構うの?』
『みのりちゃんが大好きだからだよ!』
なんで葉月はそんな事をいうのだろうか。もう、そんな言葉なんて欲しくない
怒りに任せてつい言ってしまった。
『鬱陶しいから、もうついてこないで』
『............!』
『ごめん、鬱陶しかったよね...。久しぶりに会えたからつい嬉しくて...』
葉月は半泣きになりながら走っていってしまった。
.....少し言い過ぎただろうか。でも、これくらい言わないと、後悔するのは私だから。これで過去の思い出とはさよなら
なんて、できるわけもないのに。
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