第2話「最期まで」

ただ世界に

切迫していた

生きる事を

死ぬ事を

考えていた


二極化した思想

単純には割り切れない現実

僕はやがて空に帰ると

雨のように冷たい体温で

太陽を待ちわびる


だがその比喩ほど

美しくない

僕の雨というのは

およそ泥水で


重く淀んでいる

ああ、この間違えた一生を

誰か終わらせてくれと

そう強く願ったが


醜い僕に

誰も寄り付かない


だったら自ら死んで

極楽に行こうと思うが

僕はきっと地獄行きだ


誰とも上手くやれない

誰とも慣れあえない

そんな八方塞がりの僕に

これ以上何も背負わせるなと

そう意気込むが


ろくにやり場のない重圧が

ただ堆積し蓄積し

おもく立ち上がることさえ出来なくなる


そうして閉じた現実の窓を

誰も破ってくれる事無く

ただそこで大人しくしてろと

言わんばかりに


僕は最期まで一人だった。

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