5,東への道

 休日、夜の駅は閑散としていた。当たり前だ。こんな時間から電車に乗って外を目指す人なんてそうそういない。私が裵君と話している間に、藤野は電車の乗り換えを調べてくれていた。一度岡崎駅に向かい、東海道本線に乗り換えて、豊橋や熱海を経由して東京方面へ向かう。本数もあまり残っていないので、終電がある限りなるべく東京方面へ進んで、電車が無くなったら一旦途中下車して夜を明かし、翌日には東京に着くという算段らしい。

 岡崎駅に着いた頃には、時刻はまもなく二十三時を迎えようとしていた。改札を抜けてホームに降りると、目的の浜松行きの電車が間もなく発車するところだった。慌てて飛び乗った私達はシートに腰を下ろして、大きくため息を吐いた。

「なんか、ワクワクしてきた」

「オニール、だいぶ落ち着いてきたね」

 思えば今日は大災害のような一日だった。朝、藤野の両親と会ったのが何ヶ月も前の事に感じる。藤野の両親は、やっぱり心配するんだろうか。ママは本当に死んでしまったんだろうか。避けられない現実と向き合えば向き合うほど、呼吸を止められたように心臓が痛くなる。──藤野を手放したくない。右手の小指がふと彼女の左手の小指とぶつかった。私達は見合わせるでもなく、その小指同士を絡めた。温かくて、自然と眠りに落ちていく。

 パパの運転する車に乗って、家族三人で出かけた思い出が突然蘇ってきた。

 南知多ビーチランドや東山動物園、モンキーパークにナガシマスパーランド。遊びに行く日の朝は決まって早起きしてた。朝ごはんがドライブスルーで買ったマクドナルドのハンバーガーだった時は、後部座席で大騒ぎして怒られたっけ。あの頃はたくさんわがまま言って、たくさん楽しいことをさせてもらえていたけれど、その一方で「うちは貧乏だから」と諭される事もあった。無理して家族サービスをしてくれていたのか、両親の給料が安かったのか、二人とも金銭感覚が狂っていたのか、本当の事はわからない。

 藤野に揺すられて目が覚めた。どれくらい時間が経ったんだろうか。寝ぼけ眼で窓の外を見るが、景色は変わったようにみえない。彼女の肩にもたれかかって寝ていたみたいで、口から肩に涎が糸を引いていることに気が付く。

「やばっ、ごめん。汚いね」

「ぐっすり寝てたのに起こしてごめんね。もうすぐ浜松駅だったから」

 そのうち電車はスピードを落とし、静岡県の浜松駅に到着した。

「この時間はもう最終電車の一本だけ。菊川行っていうのがあるんだけど、菊川駅まで行ってもお店とかあまりないみたいだから、ひとつ手前の掛川駅で降りるからね。今度は寝ちゃダメだよ!」

 私は半開きの目で「わかりました」と敬礼をした。

 菊川行の最終電車を待つ人は、私達を入れても五、六人ほどしかいなかった。一車両まるまる貸切状態の電車に二十分ほど揺られていると、今日の最終地点である掛川駅に到着した。降りていく人達は迷う事なく改札へ降りる階段へ吸い込まれていく。私と藤野は、なるべく不審者だと思われて呼び止められないように、人の流れに合わせて改札を抜けた。

 街灯の明かりがぽつぽつと寂しく照らしているロータリーには、タクシーの一台も止まっていなかった。閑散とした夜の駅前を眺めながら隣で立っている藤野に行き先を訪ねようとすると、彼女が言った。

「さて、泊まる場所、どうしようか」

「ちょっと待って? そこは考えてないの!?」

「まあどうにかなると思って、着いてから考えるつもりだった」

「私みたいな事言わないでよ……」

 少し落胆しながら自分でも調べてみようとスマホで地図を見てみると、一応数キロ圏内にカラオケや居酒屋があるようだった。だけど未成年ではどの店にも入る事ができないし、宿すら取れないだろう。

「どうすんのよ、ほんとに。どうするつもりだったの」

 私の心の声が口から漏れる。藤野は特に反省する様子もなく、私に続いてスマホで地図を開いて、周辺の店を探している。そんな時、藤野のスマホが震えた。

 私も彼女も「お母さん」と表示されたまま震えるスマホに釘付けになる。しばらくすると藤野は鳴りっぱなしのスマホの電源を長押して、鳴り止んだそれをポケットにしまった。声をかける言葉を探したけれど、どれもふさわしくないと思って、私は黙ったまま自分のスマホを機内モードに設定した。

 しばらくお互いが自分のスマホを眺めていると、背後の改札の方からがらがらとキャリーケースを引く音が聞こえて、私達は振り向いた。カンカン帽に太ベルトを巻いた今風の格好の女性がこちらに歩いてくる。私達の状況を察して手を差し伸べてくれないかと期待しながら眺めていると、女性は怪訝そうな顔で私達の様子を見ながら通り過ぎて行った。私がため息を吐くと、藤野が呟いた。

「オニールだけだったら、絶対成人だと思われるのにね」

 彼女の自身を卑下するような言い方に、胸の中でぐつぐつと煮えたぎっていた苛立ちが声になって顕れる。

「待て待て待て! 何も考えて無かったのは藤野じゃん! なんでそんな言い方するの? 私が悪いみたいじゃん。いや、私が悪いんだけどさ……。でも、もうちょっと、もうちょっとだけどうするべきなのかちゃんと考えて欲しかったよ」

「私はとにかくあの場所から逃げて捕まらないようにするのが最優先だと思ってた。逃げてしまえばあとでどうにでもなるし、どうにかするつもりだったよ」

 私達が言い争いをしていると、先ほど通り過ぎて行った女性のキャリーを引く音がぴたりと止まり、踵を返してこちらに向かってくると私達の前で止まった。

「あんた……今なんて言った?」

 指を差された藤野は「捕まる」という言葉を聞き返されたと思ったのか、しばらく悩んだ後に「どうにかするつもりだったよ、って言いました」と答えた。

「違う違う、もっと前! そっちのあんたが『待て待て待て』言ったのよりも前」

 私と藤野は顔を見合わせて、「オニールだけだったら、絶対成人だと思われるのにね」と声を揃えて言った。

「オニール! オニールなのあんた!?」

 不意に見知らぬ人からハンドルネームで呼ばれた恐怖に心臓が止まりかけた。実際に会ったことのあるフォロワーの顔を一通り思い出してみたけど、目の前の女性の顔はいまいちピンとこなかった。

「ごめんなさい、どなたでしたっけ」

 私が申し訳無さそうに聞くと、彼女は自身のスマホ画面をこちらに向けた。

「これこれ! これがワタシのアカウント」

 画面に表示されたアカウントのプロフィールには「夢追い人(星の絵文字)東京でカフェを開くために上京予定(笑顔の顔文字)」と書いてある。名前はヤマダというらしい。ぼんやりと記憶が蘇ってくる。野球の件でバズった時に来たフォロー通知の中に同じアイコンがあったはずだ。ツイートの内容が全く面白く無いからフォローを返していない事を思い出すことができた。

「あ、ごめんなさい。多分フォロー返してないです」

「そうなんだよ! マジでなんでだし。てかあんた結構若かったんだね。いや、そんな事別にどうでも良くて。この辺地元だったの? 夜遅くに何してたん?」

 一方的に喋るヤマダというギャルに圧倒されながら、どこまで話して良いのやら、私と藤野はふたたび顔を見合わせた。頼ってみるしかないと彼女の目が訴えているように見えたので、私は助けを乞う事にした。

「実は東京に行こうと思ったんだけど、ここで終電終わっちゃって。泊まる場所を探そうにも私達未成年で入れる店が無さそうなんだよね」

 さて、通報されるだろうか。そうなった場合、二人でダッシュして逃げようかと藤野の手を掴もうとしたが、ヤマダの反応は意外なものだった

「マジ? 偶然。──ワタシも東京に向かおうとしてて、電車無くなったからここで降りたの。いや、プロフに書いてあったね。それは言わなくても分かるか。ウケる」彼女は勝手に続ける。「知り合いがやってるバーがあるらしくて、そこで始発まで時間潰すつもりだったけど、あんたたちも来る?」

「本当ですか? でも未成年だから入れないんじゃ」

「いや、どうにかなるっしょ。知り合いなんだし。なんなら泊めてもらおうよ」

 私と藤野は手を取り合って喜んだ。そして、彼女に謝った。

「さっきはごめん。ちょっと苛々してたかも。藤野は私の事考えてくれてたのに」

「私こそ、オニールのこと心配させちゃってごめんね」

「ズッ友なのはいいけどさ、ちゃっちゃと行くよ?」と言うヤマダに急かされて、私達は目的のバーを目指した。

 大通りに出るも車の通りはまばらで、街灯の明かりもこころなしか貧弱に見えて。飛び出してきたあの街の事を少しだけ思い出した。

 道すがらヤマダは、私達が聞いてもいないのに身の上話を勝手に語りだした。岐阜で大学を卒業した彼女は、地元の閉鎖的な空気にどうしても耐え切れず、中学生の頃に修学旅行で行った東京の事を思い出して上京を決めたそうだ。カフェを開くというのも何か準備や志があるわけではなく、「東京でカフェ開いたらめっちゃイケてんじゃん」という単純な理由らしい。明るい時間に出発すればいいものの、今日の夜にどうしても我慢できず、家を飛び出してきてしまったらしい。我慢できずに飛び出してきた経緯については多くを語らなかった。

 大通りから脇道に入ってしばらく進むとヤマダが「ここっぽいわ」と二階建ての建物を指差した。看板を掲げた店舗が四軒ほど並んでいて、二階の部屋は居住用に貸し出しているのか窓に「入居募集」の看板が取り付けられている。建物の前の駐車場には車は一台も止まっていない。唯一明かりが灯っている店舗の前でヤマダは立ち止まった。扉の前に置かれた「BAR大脱走」という黄色の看板が、足元のアスファルトを妖しく照らしている。格子のついた窓に目を向けると、中の人影がこちらに近づいて来て扉が開いた。胸まで伸びた黒く長い髪と綺麗に切り揃えられた前髪が印象的な女性が、ドアノブを握りながら私に言った。

「……もしかして、ヤマダ?」

 私がヤマダの方を指差すのと同時に、彼女も主張した。

「違う違う。ヤマダはワタシ。こっちはさっき会った子。一緒に入ってもいい?」

 ヤマダのお願いに、女性はしげしげと藤野に視線を向けながら悩んでいる。

「あ、未成年じゃないよ。酒飲まないけど」

 ヤマダのフォローに「それならいいけど」と納得した女性は私達を招き入れた。間接照明のオレンジが照らす店内にはソファの備え付けられたテーブル席四席、L字のカウンター席が六席ある。テーブル席側の天井の角にはテレビが吊り下げられ、なにかの映画が放送されている。

「とりあえず座って。何飲む?」

 カウンターに入った女性に向かって各々が注文を叫ぶ。

「ワタシはハイボール!」

「オレンジジュース!」

「私もオレンジジュース!」

 お冷をテーブルに置いた女性は、オレンジジュースのパックを冷蔵庫から取り出した。グラスに氷を入れる心地よい音が聞こえる。

「いやー、一時はどうなることかと思ったよ。マジで助かった。マスターにはマジ感謝ッスね」とヤマダが言うと、マスターは「一度も会ったこともない奴に突然DMしてくるのどうかしてるよ。私が男だったらどうすんの」と答えた。

「それはそれで運命かもしれないわ」と言いながらお冷をぐっと飲み干したヤマダに、藤野が質問をする。

「もしかして、お二人もツイッターとかで?」

 それと同時にマスターがオレンジジュースの入ったグラスを二つ差し出したので、私達二人は軽くお辞儀をした。

「そ。マスターとは相互だったんだけど、会うのは今日が初めて。そりゃ住んでるとこ違うからね。静岡でバーやってるっていうのだけは知ってたんだけど、掛川なのは今日知ったの。てかワタシが宿無いから遊びに行っていい? って言ったら教えてくれたの。マジで優しいよねこの人」

 マスターがハイボールの入ったジョッキをヤマダの前に差し出す。

「ありがと。じゃあ、ワタシと、オニールと、あと……あんたなんて名前だっけ?」

「藤野です」

「おっけ。フジノと……三人の未来を祝して」

「かんぱーい!」

 冷えたオレンジジュースが体に染み渡る。

「で、オニールさんとフジノさんは一体何者?」

 マスターが店の名前が書かれたマッチを擦って煙草に火をつけながら質問をした。弾けるような紅いグロスの隙間から、紫煙が吹き出される。

「実は私達も東京に向かっているんです。宿を探している所で偶然ヤマダさんに会いまして、一緒にどうかと誘われました」

「そうなのよ。ナンパじゃないからね? ほんとにたまたま、駅前にオニールがいてね。もともとフォロワーなの! こんなん運命じゃん。しかも困ってるって言うし、助けてあげるしかないよね。マジで、最高」

マスターは自分の分のお酒をグラスに注ぎながら「みんな、東京好きだね」と呟いた。グラスに口を付けたヤマダが一人頷いている。藤野が聞く。

「マスターさんは、ずっとここに住んでいるんですか?」

「厳密には掛川じゃないけどね。でもずっと静岡だよ。二人はどこから来たの?」

「私達は愛知です」

「愛知ねえ。いいところだね。それで何しに東京に? こいつみたいに無計画にカフェなんて開くつもりじゃないよね?」

 そう言いながらマスターに指で差されたヤマダは対抗するように「おかわり」と言いながら空のジョッキを差し出した。

「実は──父親を探そうと思って」

 私の言葉に全員が静まり返った。背後のテレビで流れている映画の吹き替え音声だけが店内に響く。私は続ける。

「中学生くらいの頃に離婚したパパが東京に住んでいるんです。この子と一緒に、観光も兼ねて探したら面白いんじゃないかって」

 私の言った「面白い」という言葉に安心したのか、ヤマダが口を開く。

「めっちゃおもろいね、それ。 なんかドラマみたいで最高」

 マスターが付け加える。

「父親、見つかるといいね。どのあたりに住んでいるのか、検討はついてるの?」

「実は──」

 実は、パパの住んでいる場所はハッキリと分かっていなかった。離婚した直後もしばらくはそれまでと同じようにパパとLINEをしていたけど、だんだんと返事を返してくれなくなり、最終的には既読も付かなくなり、結局今どこで何をしているのかを聞けていないままでいた。

「写真しか手がかりが無いんですけど、東京のどのあたりか分からなくて」

 私が差し出したスマホを三人が同時に覗き込む。藤野が驚きながら言う。

「これがオニールのお父さん?」

 路上で飲んでいたのか、酒の缶やおつまみが置かれた大理石のテーブルの前でスーツ姿の男性がこちらに向かってピースをしている。背後の夜景にはビルが立ち並んでいて、一番大きな建物の電光掲示板には気温が表示されている。

「いや、全然知らない人。一年くらい前にこの写真がパパから突然送られて来たんだけど、送り先を間違えたみたいですぐ削除されたの。なにかあると思って消される前に保存した」

「これ、どこかで見たことあるような……」

「私は分かんないわ。静岡から出たことないんだもん」

「私も愛知から出たことないから……」

 三者三様の感想を述べた後、ヤマダだけがすっきりしないといった様子でウーンと唸り続けている。しまいには私のスマホを取り上げ、画面を眺めながら店内をウロウロし始めた。テーブル席のソファに寝転がり、仰向けで画面を凝視する。

「わかったかも!!」と叫びながら飛び起きたヤマダに、全員が注目する。

「上野だわこれ」

 上野、という単語に私含め三人はピンと来ていなかった。それを察したヤマダが繰り返す。「上野! 上野動物園があるところ! パンダがいるところ!」

 私達は納得したような、そうでもないような曖昧な表情で顔を見合わせた。

「上野駅にこういう場所があったはず。いや、絶対そうだ! てか後ろに映ってるマルイも絶対駅前のとこでしょ! ワタシ天才か?」

 写真の場所があっさりと見つかったとはいえ、パパがこの写真の場所に住んでいるかはまた別の話だし、そもそも上野という場所に行ってもパパが見つかるとは限らない。万が一パパに会ったら、何を話せばいいんだろう。──あなたと離婚した私の母親はどんどん頭がおかしくなっていきました。そして、あなたの娘はその母親を殺してここまで逃げてきました、なんて言えるわけない。

「どこなのかさっぱり分かんないけど、お父さん見つかるかもね!」

 藤野の言葉に励まされる。全てを捨てて私を連れ出してくれた彼女と、東京でひっそりと一緒に暮らすことができたら──と淡い期待を抱いた。

「そういえば、この店の名前、映画から取ったんですか?」

「若いのに映画に詳しいんだね。その通りだよ。これは観た?」と言いながらマスターは私達の後ろにあるテレビを指した。振り返ると画面でレオナルド・ディカプリオがなにか叫んでいる。

「なんだろう、観たことないかも。……『ザ・ビーチ』かな?」

「お、すごい。正解」

 ディカプリオが出演していて、置かれている状況で判断してみたけど、正解だったらしい。私、伊達にレンタルショップでバイトしていただけあるな。

 その後、四人で映画の話でひとしきり盛り上がった。マスターは私よりも映画に詳しかった。SFやサスペンスの硬派な作品が好みで、結末が胸糞な作品は尚更との事だった。一番好きなのは『セブン』ここ数年で一番良かったのは『ミスト』らしい。趣味が悪いなと思った。

 一方のヤマダは映画を全くと言っていいほど観ていなかった。唯一語ることのできると豪語していたのは、『恋空』と『世界の中心で、愛をさけぶ』で、何故かヤマダ以外の三人が共通していて『セカチュー』の方だけ観ていたので、三人であーでもないこーでもないと、ヤマダを置いてけぼりにして内容について議論を交わしていた。恋空に関しては、三人揃ってインターネットで「ケータイ小説(笑)」と馬鹿にしていた側だったので議論にすらならなかった(ヤマダは少し悲しそうだった)。

 今日の疲労のせいか、次第に眠気が襲ってきた。藤野の方を見ると既に頬杖を付いたまま眠りについていた。それから覚えているのは、二人揃ってソファに横になるようマスターから促され、眠りに落ちたところまでだった。

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