エルフの耳をベロンベロンに舐めるお店

 今月もやってきました。暇人エディの下世話探訪。第十九回目となります。今回のテーマはこちら!


 【エルフの耳をベロンベロンに舐めるお店】


 紹介するのはエルフの秘密風俗店。秘密風俗というのはなんとも怪しい響きであるわけですが、実際に怪しい店なので何の問題もありません。筆者がこの店の存在知ったのは、数ヶ月前。ネタ探しに飲み歩いていた時、隣の席の人物からポロッとこぼれた小話がきっかけです。この人物というのが某大物の親類という、何一つ身元を明らかにできないヤバい人物で、明かせないことだらけではあるんですが、エルフの風俗に関してだけは記事にする許可が取れたので、今回紹介したいと思います。

 

 読者のみなさんはエルフにどんなイメージがあるんでしょうね。長生き、美形揃い、森とかに住んでる、自然とか好きそう、弓の腕前とか凄そう、草とか詳しそう、昆虫とか食べてそう、みんな魔法が得意そう、耳が尖っている、こんな感じでしょうか。他にもマニアックな性癖がある人もいるんでしょうが、(この前、エルフの唾液の匂いじゃないと興奮できないという人がいました。遠くに森を感じるそうです)今回は我慢してもらえると助かります。


 今回注目するポイントはエルフの耳です。ええ、耳です。あのツンとした耳です。ツンとしてる性格の人も多いですが、耳の方です。


 みなさんは人とエルフの識別をどこで行っていますか? エルフという種族は外見上は若く美形揃いではあるものの、体の構造は人間とさほど変わらないわけです。角もキバも尻尾も生えていないし、手足の数や肌の色も概ね同じ。唯一違う点はあの尖った耳です。耳を見ればひと目で識別ができ、エルフのシンボル的存在になっています。


 血なまぐさい話ですが、昔、エルフと戦争した国では耳を削ぎ落として戦果を確認したんだとか。少なくとも人の耳では偽装できないので、合理的ではありますね。ちなみに、ダフィー連合のマラカルネ小国の古戦場跡にはエルフの慰霊碑があるそうですよ。長寿のエルフの恨みがそんな慰霊碑一つで収まるものなんでしょうかね。今も関係者が生きていて恨みを語り継いでいそうなものですけどね。


 マラカルネ小国にはエルフにまつわる昔話があります。

 

 とある男が森で狩りをしていた時のこと。突然、見知らぬエルフに襲われてしまいます。男は名のある騎士はだったので、奇襲を受けても殺されることなく、逆に返り討ちにして、エルフを捕らえました。男がエルフに話を聞いてみると、なんと男の先祖は三〇〇年前にエルフの村を焼き討ちしており、その恨みを晴らしに来たというのです。男からしてみれば、顔も知らない先祖の行った蛮行で寝耳に水の話なのですが、エルフからすれば三〇〇年は世代交代すら起きていない期間であり、恨みが消えるほどの年月ではないのです。エルフの寿命の長さを改めて思い知らされます。エルフに酷いことをすると自分の子孫が酷い目にあうので気をつけましょう。


 さて、耳の話に戻りましょう。人間がエルフの耳に注目するように、エルフにとっても耳に特別な意識を持っているようです。仲良くなったエルフの耳を触ったらキレられたとか、風俗で耳を愛撫したら本気で嫌がられた、とあるプレイボーイ曰くエルフ耳に息を吹きかけるように話すのがいいのがいい、などなど、耳エピソードはたまに耳にしますね。耳だけに。だからこそ、エルフの特別なものを汚したい。そう思うのが性欲であり、人の罪深さでもあるんですね。この記事、エルフから本気で気持ち悪がられそうでゾクゾクしますね。

 

 もしエルフと恋人関係になったとして、耳をベロンベロンに舐めたいと要求したら、本当に受け入れてもらえるでしょうか?


 間違いなく嫌な顔をされるでしょう。嫌な顔どころか心底軽蔑されるはずです。あのツンと澄ましたエルフから蔑まれるなら、それはご褒美だという紳士もいるかもしれないですが、そういう人はエルフと恋人関係になれるはずもなく、普通は叶えられない欲望なのです。悲しいけどそれが現実です。


 その欲望を思う存分叶えてくれる店があります。金に困ったエルフが耳を売る店。耳を売ってでも金が欲しいというエルフが希少な存在のため、エクランド共和国唯一の店です。そもそもエルフ風俗自体気性ですけどね。都市部に暮らしているエルフは共和国以外にはいないため、おそらく世界で唯一の店といっても問題ないはず。秘密風俗店なので完全紹介制です。なので、既存の会員、旧貴族階級からの紹介がない限り会員になることができません。これを読んでいるような人には無理ってことですね。残念。紹介制なので、店の名前は明かすことができません。そういう約束なのです。察してください。


 さて、肝心の店のシステムは、高級店だけあって、来店だけすればいいその辺の安い風俗店とは違います。


 まず、来店する一週間前に予約する必要があります。手紙でも精霊通信でも受付まで直接出向いても構いません。その時にエルフ嬢を指名ができます。もちろん指名料はかかります。在籍名簿は会員になるともらうことができます。高価な複製魔法がかかっていて、名簿の原本が書き換わると、それに呼応して手元の名簿も更新されるらしいです。詳しい仕組みはよくわかりません。有能な魔法使いにならわかるかもしれませんね。超高級店なのでそういう仕掛けが必要なのでしょう。


 店に在籍しているエルフは十人に満たないですが、どのエルフも人間基準で見れば美形であり、外見だけなら誰を選んでも大差はありません。他のエルフ風俗でも同じですけどね。重要なのは年齢と業界歴です。エルフは長命種であるがゆえ、風俗業界歴数十年、ヘタをすると三桁年の大物が普通にゴロゴロしています。彼女たちは長い長い年月でメンタルを鍛えた豪の者です。羞恥心など擦り切れ、どんなプレイにも眉一つ動かさず、どんな性癖もおおむね受け入れてくれます。プロ中のプロですね。それ故に、今回の耳舐め風俗では非常に相性が悪いわけです。羞恥心と嫌悪感が最も必要なファクターだからです。最低のお店ですね。


 嬢を選ぶと予約が完了です。当日、時間になると店の車が待ち合わせ場所にやってきます。高級魔動車です。見るからに魔法使いといった老紳士が出てきて、会員証をチェックし本人確認を行います。それが済むと、車内に案内されてドラゴンとも殴り合えそうなムキムキの黒服が運転して、首都から一時間ほど離れた某所にあるプレイルームへ向かうことになります。ムキムキと老紳士の三人のドライブは気が滅入りそうですね。秘密風俗を体験するには乗り越えなければならないハードルなんでしょう。


 プレイルームは外から見ると古めかしい屋敷になっているそうです。看板も何もありません。ひたすらに生活感のない屋敷です。やたらと高い塀と重厚な門扉に守られています。何も知らなければ、上流階級が出入りする謎の建物なのでしょうね。


 店の車が厳つい門扉の前に到着すると、重苦しい音をたてて開き始めます。車はさらに進んで建物の前に停車します。老紳士が執事のように動いて、玄関の扉まで案内されます。扉の前に立つと、自動的に開き始め、本日相手を務めるエルフ嬢がドレス姿で出迎えてくれるという流れになります。


 エルフ嬢のしっかりと教育された挨拶が披露されます。エルフの知り合いのいる人なら、彼らが人間に媚びるのが嫌いだということをご存知でしょう。放っておけばすぐに死んでしまう種族に媚びてもメリットが薄いからでしょうね。それだけエルフ嬢が金に困っている証左でもあります。悪い人に騙されて借金でも背負わされたんでしょうかね。エルフ嬢に先導され玄関正面の大階段を上り、プレイルームへ移動することになります。


 さてさて、ここから部屋に入って実際にプレイが行われます。どうプレイするかは個人次第なので、みなさんの想像にお任せしたいところです。むしろ想像すべきです。しかし、ここで終わってしまうと、苦情の手紙が届きそうなので、いろいろな手掛かりを書いていきましょう。


 まず、部屋について。当然、筆者も見たことがないわけです。聞いた話ですからね。それによると、ロッド・クランストングループのホテルの客室のような部屋だそうです。わからないでしょう? そりゃあそうです。一般人が泊まれるようなホテルではないですからね。とにかく、想像の限りを尽くして豪華な部屋を思い浮かべてください。間違っててもいいんです。どうせ庶民に正解なんてわからないですから。


 肝心のプレイについて。まず、この部屋に入ったらどんなプレイをしてもいいです。もちろん法に触れることはダメでしょうけど。普通にセックスしてもいいです。しかし、高い金を払ってわざわざこの店にやってきている上流階級の人が、エルフと普通のセックスをして満足するはずはありません。彼らはエルフの耳を舐めるためにやってきているわけですからね。そして、この店はどれだけエルフの耳を舐めても拒否されることがない。してはいけない。時間制限は一日。そういうルールになっています。


 そう。この部屋に入った男は、エルフ嬢の耳を舐めまくります。上から下まで、穴も溝も耳たぶも、あらゆる場所を丹念に舐め回します。エルフ嬢はひたすらに耐えています。恥ずかしさか、気持ち悪さか、それとも、人には分かり得ない感覚か。とにかく、エルフ嬢は声を殺して耐え続けています。飽きたり疲れたら普通のセックスをする人もいるのかもしれません。もっと変態的なプレイをする人もいるかもしれません。なんにせよ、耳舐めを中心に好き放題できるのが、この風俗の良いところです。耳舐めだけにこだわる必要もなく、好きなプレイを組み合わせてみてもいいでしょう。


 ちなみに、エルフの性生活については割と研究されています。エルフは寿命が長いのに、子供がそれほど多くありません。エルフに人間並の性欲があったら、おそらく世界はエルフで溢れかえることになります。


 エルフには発情期があるのでしょうか? それとも、性欲を完璧にコントロールして子供の数を制限しているのでしょうか? それとも単に性欲が薄すぎるだけでしょうか?


 男女分けて考える必要があります。どの種族もオスは精子を供給するだけですから、必要な時に出せればなんでもいいわけです。エルフの男性というのは、人間に比べれば性欲は薄い方ですが、普通に毎日朝立ちするそうです。人間の十代のようにガツガツギラギラしているわけではないですが、普通に風俗に通っているエルフもいます。奥さんとセックスレスで定期的にムラムラが抑えられなくなるんだとか。世知辛いですねえ。


 では、女性のエルフはどうなんでしょう。エルフは年に一度、生殖可能になります。妊娠期間は一年ちょっと。春前に仕込んで春から夏に産むのが一般的だそうで。年に一度ということは、ほとんどの期間を妊娠の心配なくやりたい放題じゃん。と思われる方もいるかもしれませんが、エルフの女性は春以外では性欲が非常に薄く、カップルになったとしても、そんなにガツガツ毎日毎晩やれるものではないのだそうです。現実なんてそんなもんですよ。


 ところで、エルフの性欲が薄いと言うと、結構な割合で「嘘だ! 風俗で会ったエルフはエロかったぞ!」と反論されることがあります。これはなぜでしょうか?


 エルフの性欲が薄いとすると、風俗で働いているエルフは性欲絶無の状態で客の相手をしているということになります。エルフ風俗に行ったことのある人なら知っているでしょうが、彼女たちは非常にエロくて積極的で、とても性欲がないようには見えません。では、彼女たちのエロさは演技なのでしょうか? おそらく違います。答えは魔法。魔法にあります。


 エルフは体内にマナを蓄える器官を持っています。皮膚からのマナ吸収効率もよく、幼い頃から手足のように魔法を使っているそうです。魔法才能皆無な筆者にはまるで感じませんが、マナはこの世界を支えるエネルギーみたいです。エルフが長命種なのは体内に蓄えたマナを生命活動に利用しているからだと言われています。


 で、エルフは魔法が得意なのですから、魔法研究においては人間など比べものにならないわけです。昔、人間の魔法使いがエルフの研究者に弟子入りしようとしたら「寿命が足りん!」追い返された話は有名です。せっかく教えても四十年も経たないうちに死んでしまうのは無駄に感じるらしいですね。エルフが扱う魔法の中には人間が使えないようなものもあります。そして、秘伝の魔法に自分自身の性欲をコントロールするものがあるとか。実際に風俗でエルフから聞いたという筆者の飲み仲間の証言があります。


 長くなりましたが、エルフ嬢は性欲がないのに必死でお金のために辛い仕事に耐えている、というのは間違いのようです。もちろん、風俗は楽な仕事ではないので、必ずしも間違いというわけではないですが。まあ、多かれ少なかれ、どんな仕事にも辛いところはあるものです。(筆者もネタがなかなかなくて辛いです)エルフ嬢を買うことに必要以上に罪悪感を覚えることもないのではないでしょうか。


 いろいろ話が逸れましたが、以上がエルフの耳をベロベロに舐める秘密風俗店の情報になります。庶民には利用できない店なので、みなさんも想像して楽しんでください。利用料金が気になる? 普通のエルフ風俗の数十倍ってところでしょうか。それから、ここに書いた以上の情報はありませんので、編集部に店名や店の場所を問い合わせるのはやめてください。どうしても体験したい人は、自ら上流階級の方々とコネクションを作って紹介してもらってください。(筆者も話を聞いただけで紹介されたわけではないので、何もアドバイスできません)


 さてさて、暇人エディの下世話探訪。今月はこの辺でおしまいです。面白いネタや調べて欲しいネタがあるという方は編集部までお便りください。メールでも大丈夫です。筆者が楽できるかは読者の皆さんにかかっています。なんでもいいから送ってください。頼みます。

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暇人エディの下世話探訪 青井知之 @aoi_tomoyuki

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