迷宮攻略編

第十三話 訪問者

―一般学園襲撃事件―


それは僕が禍津を倒した事により解決をした。一般学園への襲撃事件は大々的にニュースや新聞にも取り上げられ、しばらくはその話題がつきなかった。


そして襲撃犯のボスを倒し学園を救ったのはという名の生徒と表向きにはなっている。


そう…僕の思惑通りに。



あの時来崎を見て僕はあることを思いついた。来崎と僕が名乗ることによりその場にいた奴らに襲撃事件を解決したのは来崎だと思い込ませることができる…そう考えた。


少なくとも僕は仮面をつけていたし背丈も変えていた。正体がバレることはまずない。


なおかつ敵のボスが来崎と大きい声で僕に言い放ったんだ、体育館から逃げ遅れてた奴らがそれを聞いて名前を覚えないはずがない。


つまるところ印象操作というやつだ。


上手くいくかどうか賭けだったが、狙い通り上手くいった。


ちなみに通ってた学園だが、また通えるようになるのに最低でも二ヶ月はかかるという。ちょっと早めの夏休みだそうだ。


それから数日間は僕は家で悠々自適な生活をを送っている。新たな依頼が来ることもなく、夏休みを自分なりに満喫していた。


今日も今日とて特に何をやるでもなくテレビを見て過ごしていた。もちろん家にはは僕一人しかいない。


なので昼ご飯も作り置きの物を一人で食べ、食後にお茶を飲んでいるのだが、ふと家のチャイムが鳴る。誰だろうと思いつつも玄関を開けるとそこには予期せぬ訪問者が居た。





・・・・






「ほら、お茶。」

「あら、どうも。」


そう言いながら僕はにお茶を出す。


「んで、いきなり来て何の用だ?」


もうすでに気づいている人もいるだろう。訪問者、それは…


「――」


こいつだ…


「い、いや!?ただ遊びに来ただけだよ!!」


怪しすぎだろ…。渚は昔からウソを付くのが下手だ。口調や表情に出るからすぐわかる。


そんなんでよくギルド長になれたな、こいつ…


「ほ、ほら!セーリアちゃんにも会いたいし!?」


いやまじで…


「はぁー分かった分かった。もう少ししたら帰って来ると思うから。ゆっくりしててくれ。お茶菓子でも食べるか?」

「た、食べる!!」

「了解。」


僕は苦笑を浮かべながらも、家にあった羊羹を皿に並べ渚のもとへと持って行く。それを見た渚がさらにテンションを上げているのが見て分かった。


「ん〜!!美味しい!」

「そうだろう。僕イチオシの順店堂で買った羊羹だからな。」

「本当に羊羹が好きね。」

「羊羹こそ正義だ。」


僕は羊羹を一つ取り、口に運んだ。


「うまぁ…」


やっぱり羊羹は最高だ。口の中にいれると思わず顔が蕩けてしまう。すると渚は顔を俯かせ、ぷるぷると震え始めた。


「お、おいどうし―『もう我慢できない!!』―なッ!?」


次の瞬間ななしのは渚に抱きつかれていた。それから抱きつかれたまま頭を撫でられまくる。


「急に何だ?というかお前何して!?」

「だ、だってだって〜なんで変身といちゃってるの?玄関で見たときびっくりしたんだからね!!ずっと我慢してたのに…」


抱きつきながらもそう言葉を吐く渚。


「あー可愛い♡」

「おい!?おまッキャラぶれて…というか家の中なんだから変身といてい…まっ―やめ―」


そしてひたすらになで続けられる。それはもうひたすらに…しばらくして僕も、もういいか…しょうがないから好きにさせようか…とか思い始めていた。思考を放棄し目を瞑る。


やがて…


「―何をしているんですか?―」


そんな声が聞こえてきた。とっさにななしのは目を開ける。するとそこにいたのは…


僕の娘だった。




皆さんどうもご飯を食べた後はいつも眠くなる花見です。


早くもキャラがぶれぶれな渚さん(笑)そして主人公の好きな食べ物は羊羹!!(ボソッあとお茶)


以外だ!!と思った方は、感想、☆評価、レビューをぜひよろしくお願いします。








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