第七話 学園襲撃③
勢い良く出たのはいいが、どうやってボスをやろうか…まさか人が大勢いる体育館に乗り込むわけにもいかないしな…
「っと…見回りか。」
そう呟き見回りをしていた敵の後ろから首を締め気絶をさせる。
「はぁ…どうしたもんか。」
もう十人は気絶させているぞ。どれだけいるんだ。こっちは早く帰らないといけないってのに。
ん?近くから人の気配がするな。また見回りか、いや違うな戦っているのか?気づかないうちに自然と笑みが浮かんできた。
さて…どうしようか…
・・・・
「ボス、現在仲間の反応が次から次へと消えていってます。」
「ふむ…敵の数は?」
「そうですね…7…いや6。敵の数は6人です。」
「大方主人公を気取ってんだろう。」
「で、どうします?」
「ゴルダを行かせろ。」
「畏まりました。」
ゴルダというのは先程仁奈の首を締めていた人物でボスを始めとするヘラの下部組織のNo.3でもある。
そしてその話を聞いていた者が二人…
「一人いなくなった。理亜…やれる?」
「いや…まだだもう少し…」
・・・・
「…何だこれ」
やはり気になったので戦闘が起きていたとこまで来たのだが…目の前には倒れて動かなくなってる大柄の男しかいない。
どこかで見たことがあるような…いや、ないな。
そんな事を考えていると近くから微かに声が聞こえた。
近くに人の気配はなかったはずなんだがな…
声の聞こえた方へ行ってみるとそこには横たわっている男がいた。結構血が出てるようでそろそろ死ぬ所まで来ていた。僕はスルーしようとしたが…
ん?こいつ…来崎君じゃないか。そういえば置いていかれてたな。まあ僕には関係ない…し
そこで僕はある考えを思いつく。
倒れている大柄な男と来崎を交互に見る。そして僕は笑みを浮かべるのだった。
・・・・
ゴルダを向かわせてから既に二十分。いつまで経っても連絡が来ないことに苛ついていたダブドだったが、部下から連絡が来たことを聞かされ、あくまでも冷静を装いボスに報告をしに行く。
「ボス…ゴルダのやつから連絡が来ました」
そう言いながら通信機を渡した。
「おい、ゴルダ状況を報告しろ。敵は全員倒したんだろうな。」
「…………」
「倒したのか?」
「…………」
「お前ゴルダじゃないな?」
「……へぇ、ゴルダっていうのかこいつ。」
「…誰だ。」
「誰だ、か…そうだなno nameとでも言おうか?」
「…冗談も休み休み言え。お前が
no nameだと?笑わせるな。」
「案外本当かもしれないぞ?」
笑いを含めながら話す相手。それに少し苛立ちを覚えた。声を低くしもう一度相手に問う。
「…もう一度聞こう。お前は誰だ。」
それに対して一拍を置いて相手は明かす。
―その正体を―
「僕の名は来崎…世界最強の男、来崎だ!」
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