9.記録草

※ルクス視点※


 話を聞いて凄い不機嫌そうにシュイは目が釣り上がり、


「あの町の凍らせる!」

「許せない!」

「シュイさん、奇遇ですね♡」

わたしも凄くムカムカして、消し炭して破壊したいですね♡」


 悪い笑顔と口調はかなり怒ってイリスは賛同した。


 嬉しそうな顔でリィーンは、


「どうやら、シュイとイリスさんと同じ考えです♪」


 ここから…暗い顔になり、


「この世で最も愚かな人とは、『一生懸命に話をしても聞かずに耳を傾けずに、自分を大事に高く評価し慢心して、本当に一生懸命に頑張ってる人を自分よりも格下だと見下してる』…そんな奴等は、さっさとこの世から死ねば良いです♪」


 凄い殺気だった口調で、正直に怖さと頼もしさを感じて、リィーンはしっかりとルクスを抱きしめた。


「ガウ[それは、許しがたいな!]」

「キュー[ルクス君に何の落ち度も無いわ!]」


 子犬のレイジ君は威嚇した顔で、小さなドラゴンのレナちゃんはルクスの顔をスリスリしていた。


 ルルお姉ちゃんは真っ青になって、


「私がトドメをやって、本当にごめんなさい〜!!」

「とんでも無いことを…してしました…」


 話を聞いて更に追い込んだ気がしてわーん、わーん泣いて何度も謝り土下座していた。


 慌てて僕はルルお姉ちゃんに駆け寄って、


「ルルお姉ちゃんも落ち着いて!」

「僕は気にして無いから、仕返しはしなくて良いよ。それよりもありがとう。」


 まだ暗い顔だけど、僕の為にしてくれる事に感謝した。


わたしとルクスさんの仲じゃないですか♡」

「ルクス様の為なら、何の問題ありませんよ♪」

「ルクス、笑って」


 微笑んだ顔でイリスが、余裕の顔でリィーンはルクスを抱きしめて、シュイは優しく撫でながら言った。


 レイジ君はルクスを見て、


「ガウ[お前はどうしたい?]」

「僕は村に行って亡くなった人を埋葬してから考えます。」

「駄目ですか?」

「ルクスさんは優しいですね♡」


 不安な顔で皆に訊かれてイリスはピタリくっついてニッコリした。


「では、いきましょう♪」

「ゴー♪ ゴー♪」


 微笑んだリィーンと腕を上げてシュイが前を歩き、その後にルルお姉ちゃん、パタパタと飛ぶレナちゃん、レイジ君が出て、イリスは先に出て僕は最後に出ようとした。


「!?」


 僕は視線を感じて部屋の天井を見たが何もなった。


「ルクスさん?」


 不思議な顔でイリスは振り向いて、直ぐには僕は気のせいでと思って部屋を出た。


※※※


※????※


 ルクスが出た後に天井に透明→現れたモノは逆さで目玉がいっぱいついてる蜘蛛がいた。


 更に地下では…大きめ球体から音がして、


『聖母、聖女のホルマリン容器へマナ供給停止』

『監視中に対象に気づかれた可能性…今後は監視方法変更を推奨』


 機械的な口調で淡々と喋っている。


『……』

『観察対象はルクス…聖魔の少年を最大の監視と敵対するモノは排除推奨を検討』


 球体がパカと開き1人の裸の女の子が現れて、目の前のモニターにルクスが映っていた。


『……』

『ルクス…アナタがワタシの本当に求むモノか?』

『観察します』


※※※


 2日前…


※とある砦※


 ……帝国の南部の魔の森の山脈地帯の城壁上では、頭に黒い尖った角を生やして、綺麗なセミショートの銀髪、顔に美しく絵画から出たような風格で、左目に泣きぼくろがあり、傷が1つない白い肌、お尻から黒い尻尾を生やして、高価な桃色のチャイナドレスて、赤いヒールを履いた女の子が、腕を組んで不機嫌そうにイライラしいた。


「…彼が町に居なくなりました!」

「姫様、落ち着いて下さい。」

「3年程経っただけですよ。もう少しだけお待ちください。」

「密偵を出してますので……」


 頭から白い角を2本生やした、黒いローブに身を包んだ、尻尾は薄い赤色で、白い髭の男は困った顔で落ち着かせた。


「そのわりに遅いですよ!」


 銀髪の姫はプンプンとしていた。


 軽く息を吐いて白い髪の男は、


「我々の役目を忘れていませんか?」

「忘れてませんよ!」

わたくし達は代々この森で、この奥の悪しき魔物達が進行しないように守り、亡くなった先代もそうでしたが、代々…継承する王は必ず、占いで導かれた帝国の番いたる者と婚姻をする事が古よりも帝国の皇帝との交わされ、この地を守護する帝国との約束です。ですが、3年前から私の夫のルクスが、あの町から居なくなったです。」


 心配な顔で少女は言うと、忍者の姿の者が2人現れ、


「申し上げます。ルクス殿は町で虐待を受けて、帝国外の西側にて、追放になったその証拠を見つけました!」 

「そして…その村にいたルクス殿をガルン殿の人体実験になった証拠もありました。」

「なんですって!?」

「それよりも報告が遅いです!?」


 3年も経ってる事に少女は激怒した。


「あの町では隠蔽されて、ダメ元で他の手段から発見しました。」


 報告を聞いて白い髪の男は、


「その証拠は、ここに有りますか?」

「はい」


 数名は水晶で出来た花を2つ渡した。


記録草きろくそうですか!?」

「これは…」


 そこには町で常に大勢で文句を言ってる人達に、殴ってるてもルクスが一切反撃せず、そして母親に呪いをかけられた事、縛られ運ばれる馬車の中で殴れ追放の際に地面に叩き蹴られ血を吐いた事、その村で帝国兵が村の人を殺して…子供達を馬車の牢屋に入れ連れ去り、実験施設に連れてった事が映像で映し出されて、もう1つの花には…イリスを助けて、リィーン、シュイと仲良く喋ってる映像だった。


 ワナワナと震えて、


「…許さない!」

「これは私達に対する裏切りです!」

「あの町にルクスが居ない以上は、もはや約束は不要です!」

「ここの防衛を放棄して、彼の元に向かうのが必須です!」


 すぐにでも少女は行動しようとして、白い髭の男が、


「姫様!」

「止めないで下さい!私には、ルクスが必須なのです!」


 今にも少女は飛び出そうとして、


「いいえ、止めません。」

「既にルクス殿を虐待、追放の証拠がある時点で…我々と帝国の契約は終わりました…後は姫様のお好きに行動をしてくださいませ。」

「我らも姫様と共に参ります。」


 深々と白い髪の男は頭を下げた。


 数日後に帝国の皇帝に書簡と記録草が届き最悪な事態になり、この1週間後にしびれを切らした女王が南の町は凶暴な魔物に襲撃された。


 続く


※※※


 記録草きろくそう


 最初は光も無い草で、その地脈から得た情報で、綺麗な水晶みたいに綺麗な不思議な花である。

 記録草は同じような映像になることは、なくそれぞれの映像が違う。


 この世界の裁判でもこの映像が使われるケースもある。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る