8.率直的に/100%大嫌い/お父さん

 3つストーリー(8話〜10話)を1つ纏めまして…8話



※ルクス視点※


 目を擦り起き上がると部屋の方から誰かの叫ぶ声が聞こえた。


「おはようございます♪」

「…おはよう」


 微笑みを浮かべてリィーンが近いて挨拶をした。


「ルクス様♪」

「ふぇ!?」


 片膝ついて座り僕の手を優しく握ると、手の甲にリィーンはキスをして自分でも分かるくらい変な声が出た。


「ルクス様 わたくしのたった1人の家族を助けてくれて、本当にありがとうございます。」

「イリスのこと…」

「はい」


 少しだけ涙を流してリィーンはお礼を述べた。


 僕としても救えて良かったと思えたが…僕の隠して秘密を知られたイリスは共犯者なった事はリィーンに言わなかった。


「今後は私はルクス様が、何処に進もうとも私は貴方の剣になります。」

「そして…」


 宣言するとリィーンは立ち上がり僕の耳元で、


「私はルクス様から来るのを待ってますが、もしも遅かったら、我慢できずに私はルクス様をベットの上で襲って押し倒し獣になりますので、あまり待たせないで下さいね♪」

「え!」


 このリィーンの言葉に驚きの顔に僕はなった。


「先に行きますね♪」


 囁くとように言うと頬にキスをしてリィーンは少し赤くして部屋から出て行った。


 僕も部屋に入りイリスを見て、


「ん?あれ?」


 椅子に座ってるイリスはニッコリして、頭に黒いリボンをつけて、白と黒のゴシックロリータを着て、髪の色が白→金髪に変わっていた。


 立ち上がるとこっちに着てイリスは、


「ルクスさん、起きられたですか♡」

「え〜い♡好きやり♡」

「ちょっと!?」


 ハグをして僕はドキドキして動揺した。


「おやおや、心拍数も上昇してルクスさん動揺してますね♡」


 その様子にイリスはニヤニヤしていた。


「ところでわたしは髪の色は変えられますので…金髪に変わって見ました♡」

「ルクスさんの私の髪の色の感想は?」

「綺麗だよ。」


 微笑んだイリスに聞かれて、とりあえず僕は率直的に適当だった。


「うーん、嬉しいけど…」

「なんか、適当に言われた気がしますね。」


 何やらイリスは考え込んでいた。


 ギク!


 冷や汗を垂らして、ルクスは驚きの顔にイリスは気づくと、


「おや♪」

「ルクスさんはまだまだ甘いですね。こんな簡単にカマにひかかるとは♡」


 カマ…やられてた!


「ルクスさん…驚きの顔をして、今夜はタップリとエッチなお仕置き確定ですね♡」


 え!


 エッチなお仕置き!?


「ああ♡今夜が楽しみです♡」


 僕の動揺を見てニヤリとイリスは笑った。


 今更だが、部屋を出るとルルお姉ちゃんが亀甲縛りの結びで縛られ叫んでいた。


 その近くレイジ君とレナちゃんとシュイが居た。


わたしは無実よ!」

「キュー[いや、アウトですよ!]」

「ガウ[ギルティ!]」


 呆れた口調でレナちゃんとレイジ君だった。


「だって、イリスさんとリィーンさんの何百年も遺跡に休眠して居たみたいだし、完全なロリババアじゃない!」

「シュイさんだって冷徹人間でーああああ!」


 無表情のシュイに氷の鞭で叩かれた。


 周りでイリスとリィーンが腕を組んで睨んでいた。


 視線にルクスが入ったルルお姉ちゃんは、


「ルクス君も…私の事を好きよね♪」

「そりゃ面倒を見の良いお姉さんなんだから♪♪」


 ドヤ顔して自慢げに自分で言うと、ルクス以外は内心で『自分で言ったよ…』と呆れて思っていた。


 少し僕は考え込んで、


「それは…建前で言うべき?それとも本音で言ったほうがいいの?」

「え?」


 意味がわからないルルお姉ちゃんは間が抜けた顔になった。


※※※


 アナタがルルお姉ちゃんだったら?


 建前?


 それとも本音?






 なお、今回は選択しても↓にどっちも有ります。




 今回の選択は…両方とも次の小説に出ますので…有る意味でBADENDもあります。






※※※



 凄くルルお姉ちゃんは困惑して、


「えっと……本音で?」

「僕の本音は…ごめんなさい。ルルお姉ちゃんは大嫌いです。」


 一応、頭を下げて謝り本音を言った。


「えーーー!」

「嘘…なんでよー!」


 あまりに衝撃的にルルお姉ちゃんはショックを受けて大泣きした。


 未だに信じられない様子に、


「だから、ルクス君は何故なのよ!」

「だって、森から用事で帰る時に、木の後に隠れて…商人さんにこの村に来ないよしてくれとか、『あの村に黒髪の悪魔のせいで事故を起こした。』とか…」

「ええええええええええええ!?」


 この僕の言葉を聞くとルルお姉ちゃんは泣くのを止めて、表情がが固まり自分がやった事なので凄い滝のような冷や汗を流してガタガタと震えて始めた。


「それに、レイジ君とレナちゃんに脅して売っちゃうとか…笑顔で言ってるし……好きにはなれません。」


「ほう、アウト!」

「許せませんね!」

「完全にだめですね!」


 冷ややかな目でギロリとシュイは冷気を出したように部屋の中が寒いくなった気がして、激怒でリィーンは腕を組んで、怒った顔でイリスは目を尖らせいた。


「正直に…大切な友達にそんな事をする人は最低!大嫌い!」

「がはー!!」


 精神的なダメージをルルおねえちゃんは99999999ほど受けて魂が抜け出るほど大ダメージだった。


 倒れてるルルお姉ちゃんに手を差して僕は、


「ルルお姉ちゃんが、本当に心の底から反省してくれるなら、もう2度とやらないと誓えるなら僕は友達としてルルお姉ちゃん信じるけど?」

「…ごべんなじゃい(ごめんなさい)!!ぼうじませーん(もうしませーん)!!」


 大泣きしてルルお姉ちゃんは涙を流して必死で謝った。


「もしも…約束を破ったら…」

「破ったら………」

「ルルお姉ちゃんを100%大嫌いになるからね。その時は…当然、絶交ね!」


 顔はニコニコしてるけど僕は笑ってるのは口だけは全く笑ってない。


「ヒイーー‼今後は気おつけます!」


 凄い怯えた顔で綺麗な土下座をした。


 周りもひそひそ話でルクスの怖い笑顔にシュイはちょっと後ずさり、リィーンは無言で別方向を向き少し考える姿勢でイリスは[評価を少し改めないと]と思ってレイジ君とレナちゃんも初めて見る顔で震えていた。


 この時に共通して思ったのは…[ルクスを絶対に怒らせるな!]だった。


 普通の笑みに戻ってレイジ君は近寄ってきて、


「ガウ[因みに建前は…]」

「建前は、ルルお姉ちゃんは表面は優しく内面が凄く真っ黒だけど…多分、良い人だよ。」


 グサと刺さる言葉に胸を押さえてルルお姉ちゃんは泣き顔になった。


「そんな~!!」

「キュー[それも…建前なってないわ。]」

「それがコレの評価なので仕方ない。」


 何とも言えない顔でレナちゃんはツッコミを入れて、シュイが親指を立ててルルお姉ちゃんを指した。


「私の印象が……」


 どんどん右下がりにイメージが崩れた顔でルルお姉ちゃんはショックを受けていた。


 アイテム・ボックスからシュイが朝ごはんを柔らかい食パンを出した。


 シュイはパンをルクスの前に出して、


「ルクス、これ美味しい」

「ルクス様、あ〜ん♪」

「ルクスさん私も一緒に食べてください♡」


 微笑んだ顔でリィーンは口の前にパンを持ってきて、甘い口調で言い食パンの耳をちぎると、耳の先をイリスの口に軽く食わえて…反対側をルクスの口に入れようと、まるでポッキーの先端から両方が食べてキスをする感覚で、ゆっくりと唇を奪おうとした。


「え!?」


 驚き僕は後退りした。


 気にしたら負けの気がしてレイジ君とレナちゃんは朝ごはんを静かに食べて、ルルお姉ちゃんはルクス達が気になるが…さっきの事が有るので気にしないようにした。


※※※


 食べ終わって僕達は、


「ルクスさん、外に出たら何処に行きますか?」

「帝国の南の町は…どうですか?」

「あそこは安泰♪」

「なら、名案ですね♡」


 皆が話してると僕は顔が暗くなり、


「少しだけ奥の部屋に忘れ物したから、ちょっと待ててね。」

「え!」


 皆は…驚きの顔でルクスの背中を見送った。


※※※


※奥の小部屋※


 暗い顔で以前の事を思い出して、


 帝国の南の町は…僕が7歳まで住んでた所で、周りからスキルが…無い事を周りの身内の貴族から、ブラック・スキルの事を話しても誰も信じくて[お前のホラ吹きだ!]、笑い者にされた、唯一の僕が生きた心地は、僕を見放さなかった父さんは剣を教えてくれた。


 2歳から教えて貰った事は今でも覚えてる。


「お!お前は筋がいいな〜♪」


 初めての剣を握った時も父さんだけは褒めてくれた。


 6歳になってとある大会で、僕と同じ歳の少年のテイジ君と決勝戦でお互いの剣が壊れ引き分けに終わった。


「僕の軌道についてきて、本当に僕と同じで剣が好きだね♪」

「…でも、今度はこんな事は止めてよ♪」

「次は、君と本気で戦いたいよ♪」

「僕の名前はテイジだよ♪」


 勝つのは悪い気がした僕はワザと剣を壊して、引き分けに終わらせた事をテイジ君は見抜いていた。


 それでも周りの人達は、


「どんなインチキをしたんだ!」

「あの女神の息子の天才とお前みたいな嘘つきが互角なわけ無いだろ!」 

「スキルなしが!」


 悔しかった…自分の身内はあり得ないだけで、都合だけで蓋をしてボコボコに殴られ、一切信じることもしなかったが、父さんだけは褒めてくれた。


「そうか、頑張ったな♪」

「お前は強くなれるぞ。」


 そんな様子を影から父さんの事が大好きだった母さんは僕を憎んだ。


 そしてある日、僕は母さんに雇われた誘拐されて、南の魔の森に置き去りされた。


 必死になって父さんは僕を助けに来てくれて、森を出るまで背中の大怪我を隠して、そのまま倒れた。


「お前は……スキルが無くとも周りが………認めなくとも俺が認めた……た、大切な息子だ…ルクスはもっと自由に生きて、そして、いつまでも笑え…………」


 悲しくて涙が止まらなかった、だって、それが父さんの最後の言葉だった。


 その後に母さんは、父さんが死んだのは僕のせいにして、無理やり呪いをかけて、


「南の町の領主の息子が、スキルを持たないお前はいらない子だ!」

「生まれて来なければいいのに…」

「捨てて来たのにアンタをあの人がたるけるなんて…そして死なせるなんて……疫病神!」


 他にも言われたが、僕は悔しかったが誰1人として憎まなかった…だって良くても悪くても僕は、この町で育ち過ごしたのだから、憎んだら今までの出来事も父さんの事も全て否定するような気がしたから、憎まなかった。


 それに…憎んだら僕も母さん達と周りと同じになる気がした。


 帝国領の西の国境の外に移動中に数か所の骨を折られて、僕は地面に叩きつけられ捨てられた。


 ここで僕もようやく死なせてくれるかな?


 涙を流して、全てを諦めたその時に、


「レイジ君…誰か倒れてる」


 この時にレイジ君とレナちゃんに出会った。


 そして…あの村が僕の故郷になった。


 今でも思うのは僕は、


「僕は…疫病神なのかな?」


 ドアが勢いよく開いて


「ルクス」

「ルクス様!」

「ルクスさん♡」

「ルクス君!!」

「ガウ[ルクス]」

「キュー[ルクス君]」

「え…」


 皆は…優しく抱きしめ僕は不思議な顔になった。


「ルクス、さっきから辛そう。」

「ルクス様が辛さは剣であるわたくしにも分けて下さい♪」

「辛いなら水臭いですね♡ わたしの小さな胸に飛び込んで来て下さいよ♡ いっぱい抱きしめて幸せにしてあげますよ♡」

「よくわからないけど、ルクス君は私が守るから!」

「ガウ[辛ければ、兄貴分の俺に言え。]」

「キュー[どんなことも聞くよ♪]」


 優しい口調でシュイ、リィーン、イリス、ルルお姉ちゃん、レイジ君、レナちゃんは…優しく声をかけてきた。


「どうし…て………なの………」


 どうすれば……良いの…………


 信じられない様子で僕は両手で顔を隠して大泣きした。


「僕は……」


 …僕が帝国の南に住んでた領主の息子で、父さんの事も町の事もそこで過ごした日々も全て話した。


 続く


 



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