選択5.ここは皆で寝る

※ルクス視点※


 やっぱり差別するのは嫌だから、


「ここはせっかく広いベットだし皆で寝よ。」

「え!」

「…だめかな?」

「ルクス様が決めたならばわたくしも喜んで寝ましょう♪」

「ルクスがそれで良いなら、寧ろバッチコイで構わない。」


 皆は驚きの顔でその様子にオドオドして僕は訊くと、リィーンは優しく微笑みを浮かべて、無表情でシュイは右手の親指を立てた。


「キュー[ルクス君が寝たいなら良いよ♪]」

「ガウ[決めたんならそれで良い。]」


 レナちゃんもレイジ君も同意してくれた。


 しかし… 


「異議あり!」


 1人だけルクス提案にルルお姉ちゃんだけが納得せずに真剣な顔で皆を見た。


「親密な関係を結ぶ為に、誰かを選ばないと納得がいかない!」

「ルクス君、お姉ちゃんは怒らないから誰を選ぶの?」

「え…でも…」


 強気のルルお姉ちゃんの意見に、これには僕は困った顔になった。


「ガウ[ルルさんの本音は?]」


 強引に誘導尋問してるルルお姉ちゃんの間にレイジ君が割って入って訊いた。


「え…わたしを選ぶのように誘導尋問して、必ず選んでもらうのよ!」

「ガウ[それはどうして?]」

「それはルクス君とお互いの大人になる為の初めての交換をするのよ♡」

「キュー[うわ、最低ね…]」

「ええ、紛れもなく最低ですね。」

「強引の交換は駄目!」


 色々と尋問するようにレイジ君は訊いてきて、何も隠さずにルルお姉ちゃんは色々と隠さずに暴露して、ドン引きした口調でレナちゃんは暗い顔になって、腕を組んでリィーンは容赦なく答え頷いて、いつも無表情のシュイも少しだけ表情が怒っており、ルルお姉ちゃんに『何を言ってるだ!』って声を出したかったが喉のあたりで止まり僕も呆然とした。


「ガウ[で、具体的はどんな方法で?]」

「勿論、狭い個室にルクス君を入れて、ルクス君を押し倒して動けなくして強制的に魅了させて、人形のようにルクス君を洗脳させるのよ♪」


 更にレイジ君に尋問されて、全く隠さずに素直にペラペラと本音をルルお姉ちゃんは当たり前のよう喋っていた。


「キュー[同じ村の人して恥ずかしくなるわね。]」

「ガウ[…だな。]」

「そうだね。」


 まだルルお姉ちゃんの言葉を止まらずに、3人は暗い顔でレナちゃんは悲しそうな口調で、レイジ君と僕は下を向いた。


「レナさんとレイジさんは、まともな魔族ですよ♪」

「勿論、ルクス様は特別な人間です♪」


 慰めの言葉をリィーンは微笑みを浮かべてルクスの頭を撫でた。


「レナとレイジはとってもまともアレが別の意味で特別……」


 無表情でレナとレイジを褒めて右手の親指を立てて、まだ語ってるルルお姉ちゃんを左手の人指をさした。


「埒があきませんね。仕方ありませんね。」


 懐にから白い懐中時計を出して、今度は無詠唱でルルお姉ちゃんだけの時間を止めてようやく黙った。


「やっぱり、無詠唱で使えるだ。」


 なんとなくシュイは先程の魔法が無詠唱できる事を察していた。


「気づいてましたか?」

「詠唱の発音が適当だった。」

「侮れませんね。」

「ワザと無詠唱でやった。」


 そう先程の廊下の詠唱は無詠唱を悟らせ無い為の行為でだったが、背中を任せる仲間にリィーンは演じる必要が無いと感じた。


 とりあえずシュイとリィーンは一緒にルルお姉ちゃんを奥の部屋に入れて、シュイは部屋を冷気で氷漬けしてドアを閉めて、皆でベットに入り、真ん中に僕が寝て、ルクスの頭の上の大きな枕にレナちゃんとレイジ君が寝て、服はそのままで左側はシュイが寝て、右側は兎のパジャマを着てリィーンが寝た。


「お休みなさい。」

「おみ…」

「お休み。」

「キュー[お休み…]」

「ガウ[お休み…]」


 リィーン、シュイ、僕、レナちゃん、レイジ君は声をかけて明かりが消えて睡眠をした。


※※※


※奥の小部屋※


 奥の部屋で氷漬けになったルルお姉ちゃんは、


「な、なんで…わ……私わたしだけ、毎回BADEND……なの?」


 寒さに震えながら喋った。


END

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