第3話話し合いと計略の合コンへ

僕達は、無言のまま、ラウンドの近くのカフェに行った。


いらっしゃいませ。店員の明るい声が店内に響いた。


照明がおしゃれで、店内を煌々に照らし、茶色の床に光が反射している。



「色々言われて…僕は、今まで凄い傷付いたんだ。付き合ってて、正直…楽しくなかった。」


僕は彼女に思いの丈をぶつけた。


「ごめんなさい! 酷い事言ってました。西条ドMって友達に聞いてて、喜ぶかなって思ってそんな態度とってました。」




「これからは、優しく接していくから、別れるなんて言わないでください。」


あゆみが泣きながら、言う。彼女の鼻が赤く染まっていた。


「…ちょっと気になるな。ドMって聞いてなんで、すぐその情報信用して、僕に酷い態度とったの? 



「ドMだからって罵詈雑言言われて、喜ぶ人いないと思うけど…普通に傷つく。」

僕は彼女に聞いた。はい、そうですかとは、簡単に納得出来ない。怒りの感情を込めて伝えた。


「そうですね…おっしゃる通りです。返す言葉もありません。なんで信用したかって、親友から言われたので。」


「それと、もっと西条と仲良くなりたくて、その情報に飛びついてしまいした。」


あゆみが急に何故か、敬語になってる。反省してるのかと思わせるほど、腰が低い。


店内から、コーヒーの香りが微かにした。

それが、多少気分が和らいだ。


店内は、静かで、エアコンが効いて、心地よい温度だ。

それもあって、僕は、冷静に彼女と接していられた。


「敬語じゃなくていいよ。急に敬語でびっくりするし。」

俺は穏やかに彼女に言った。



「ありがとう。どうしても、別れたくなくて敬語になっちゃってた。ほんと反省してるから、許して欲しい。」

背筋をきっちり伸ばして、あゆみは言った。


僕の言葉に素直に、対応したのだろう。すぐに彼女は、敬語を辞めた。



それに僕は、安堵して、彼女ともう一度やり直せればと思った。



もしまた以前と変わらない態度なら、その時は…彼女を突き放す事も、覚悟しなければ。


果たしてそれが、僕に出来るだろうか? 彼女が変な行動を取るのが、やはり怖い。



「分かった…もう一回やり直そう。ただ、もしまた同じ事をされたら、僕は、別れたい。」

真剣な気持ちで、彼女と向き合った。



「別れるのは無理だけど…もう同じ過ちは、

しないと誓うから、やり直して。」


別れるのは無理…そう言われて、僕は複雑な感情が芽生えた。


「別れるのは無理って、今そんな事言える立場じゃないよね。ごめんなさい。」 

さすがに、僕の表情から、感情を読み取ったのだろう。彼女が察した様に言った。



それからしばらく話し合いをした後、僕達は一旦家に帰った。


あゆみの視点


誰もいない教室。机と椅子が人がいないくても、圧迫感を感じさせた。2人だけで、話しをする為に、入った。



「ねぇあんたが、西条ドMだから、キツく当たると喜ぶよって言ったけど、その通りにしたら、別れられそうになったんだけど、どうゆうこと?」

 

「話し合いして謝り尽くして、危うく難を逃れたけど。」

私は、綾瀬桜に言った。



「なんで? 西条に何か言ったの?」

桜が聞いた。


かくかくしかじか。私は彼女に怒りながら説明した。


「えードン引き。やり過ぎだろ。お前って馬鹿でしょ? 極端…酷っ」

驚いた様に桜は言う。


「なによ。だいたいドMってどこ情報よ?」

非難されたので、それには答えず、聞きたかった事を聞く。



「担任の先生情報だけど? ってかドMってたって限度があんしょ。あんたのただの罵詈雑言。」

そんなの彼氏にも言われたよ。やっぱりいけなかったのだと反省した。



「とにかく嘘だった訳でしょ? 嘘教えたせいで、別れそうになったんだから、責任とって言うこと聞きなさいよ。」

開き直って私は言った。



「中島ってやつが、私の彼氏寝取ろうとしたんだよ。そいつ学校に来れない様にして欲しいんだけど、手伝って。」

中島に笑顔を向けた彼氏を取られると言う危機感から、私は言った。




「ちょ…それ引く。それは酷くない? あんたおかしいんじゃない?」

さっきから、桜、批判ばっかりしてる。


「酷いのは、私の彼氏寝取ろうとした奴でしょ? 天罰与えなきゃ駄目でしょ?」

私は強く反論した。



「んーまぁ…ね。私がされたら、そう思うかも。確かに彼氏取ろうとした女には、制裁しなきゃね。」

やっと親友が同意してくれた。私は、それに心の底から喜んだ。



「けど…あゆみがそう言うことして、人としての価値下げて欲しくないな。」



「私はそんなの気にしない。彼氏の為なら、そんなのいらない。ほっておいたら、絶対彼氏、中島に取られる。だからその前に対策するの。」


「第一、今更じゃない価値下げるとか。」



「はは、確かにね。あんたそう言う女だもんね。」


「で? 具体的に何があったの? 寝取られそうになったって。現場見たの?」



「見たわよ。私に説教までしてきたのよ、そいつ。マジ腹立って、あのまま別れるってなったらボーリングの玉投げつけてやったわ。」



「説教ってどんな感じ? それ、ボーリングの玉自分の足の指に落とすパターンじゃん。あゆみおっちょこちょいだからさ。」

私はそれを聞いて、彼女を睨んだ。


「ごめん。冗談。」

震えながら、親友が謝った。



私は説教内容を全て親友に話した。



「それ…説教じゃなくて、アドバイスじゃん…あんたさ、それあんたの逆恨みだから。学校来れなくするより、提案なんだけど、彼氏作ってあげたら? 中島に。」



「それでいいか。じゃあよろしく。」

私は軽く言った。


「いやいや、あんたも協力すんのよ。今度、合コン3×3でやるから、あんたも来るの。」



「えー面倒くさい。大体彼氏持ちの私がいく意味が分からない。中島といてら。



「やだよ。中島さんよく知らないし、あゆみがいないと盛り上がらないし、知ってる人いないと。それに彼氏持ちなら、さすがに手を出してこないしょ。」

桜が合コンに誘ってきた。 



「彼氏いても、どうせ3人とも、私に惚れるのよ。分かってるの。」

私は、予言してやった。



「そんなに自信あるなら、中島に負けないって自信持って欲しいんすけど。とにかく、あゆみ来ないなら、やらないから。」



「…はぁ、彼氏に友達に頼まれたって伝えておくか。


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