私とキヨっちゃんのお見合い事情 〜皆様の私を見る目が変わるかもしれないエッセイ〜

花京院 依道

私の人生の分岐点(スタートライン)

 初めましての人も、そうじゃない人も、こんにちは。

 私、花京院 依道と申します。


 この度は、エッセイ『私とキヨっちゃんのお見合い事情』を覗いてくださり誠にありがとうございます。


 『お見合い事情』


 そうです。このエッセイは、私たち夫婦の馴れ初め、つまり『お見合いで知り合った方と交際期間三ヶ月という速さで結婚』するに至ったその経緯を綴らせていただいております。


 えっ? 『お前は一体、何をしでかしたんだ?』……ですか?

 いえいえ! 何もしておりませんよ? 本当ですよ?

 どちらかと言えば、それは相手の方の都合と言いますか……。


 まあ、その辺りの事情も含めて、順番にお話しして参ります。


 あれは今から〇〇年前、私が地元の中小企業に勤めていた頃のことでございます。

 あの頃の私は入社3年目にして店長を任され、やる気に満ち溢れ、充実した毎日を送っておりました。

 順調に出世していたこともあり、『このまま仕事に打ち込んで一生を終えるのも悪くない』と、本気で考えておりました。


 そんな順風満帆な毎日を送っていたある日のことでございます。

 私は、親から突然、お見合いがセッティングされていることを告げられました。

 しかも、『お見合いは明日』と言うではないですか。


 正直、『はぁ?』ってなりました。

 当時はまだ24歳ということもあり、結婚など全くと言っていいほど考えたことはありませんでした。

 逆に、『自分は一生独身なんだろうなぁ』と思っていたので、老後の資金を貯めるべく、必死に貯金をしていたくらいです。


 その行為が『結婚資金を貯めている』ように見えてしまった……のかどうかは分かりませんが、とにかく、私は母親から言い渡されました。『依道。アンタ、明日お見合いだからね!』……と。


 どうやら我が両親、確たる相手のいない私を心配して、ご近所で仲人をしている方に、私の相手を探してくれるよう、お願いしていたらしいのです。


 何で前日になって言うかなぁ!? そもそも、見合いを頼んでいることを本人が知らないって、そんなのあり得んでしょ!?


 そう強く抗議する私に対して、『アンタ、知ってたら絶対に断るでしょ?』と、母親の一言。


 ……はい、その通りです。


 『この段階になって断ることは仲人さんの面子に関わる。二度と紹介してもらえなくなるので絶対にダメだ』と言われ、私は渋々ながらもお見合いを了承しました。

 その段階になって、私は初めて相手の方の釣書を見せてもらえました。


 なになに? お相手のお名前は『花京院 』さん。……ふむ、キヨっちゃんね。それで年齢は26歳なのね。うん。まぁ、それはいいや。

 で、身長は165㎝。……ん? 

 私は別に良いけど、


 色々と思うところはありましたが、お見合いは明日。

 もう、どうすることもできません。


 えぇい! 成るようになれー!


 そんな気持ちで迎えた次の日。

 私は両親に連れられて、待ち合わせ場所の喫茶店へ行きました。

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