今さらにはなりますが、完走お疲れ様でございました。
カナトさんの抱えておられた背景の哀愁といいますか、寂しさがお話を読んでいて常に感じられたり、追われているシーンや、タナシさんとの対峙する場面などは緊張感があふれてたり、作品の雰囲気というものが丁寧に描かれていて、読みだすとすぐにその世界に入り込めました。
カナトさんは距離をとろうとし、カヨさんは近づこうとする、その距離感の描写が絶妙で、寄ってくるカヨさんを思うとその殺伐とした世界のことなど忘れちゃって読んでて心がほっと緩むし、カナトさんが要所要所でそれを拒むのに心が痛くなりました。もちろん、何か理由があるのだろうと思い読み進めて、それが次第に見えてくると今度はカナトさんの行動に切なさを感じておりました。
キャラクタの行動原理が見えやすくて、私のようなものでも理解できました(わかった気になっただけかもしれませんがw)。
タナシさんのお話がカナトさんたちのお話と合流した時は裏をかかれた気分で興奮しましたw
そのタナシさんが最後にはカヨさんと旅を続けていく・・。
カナトさんのラストが彼にとってどうだったのか、考えさせられる展開だなと個人的には思いました。母を狂わせた宗教に一矢報いたので、少しでも彼は楽になれたのか、それとも虚しさだけだったのか・・色々考えてしまいますね、個人的には好きです。まさに天気雨。
そしてタナシさんとカヨさん・・始まったばかりの二人の旅をもう少し見ていたかった・・。単純に、無事にたどり着けるのか、追われていないかとかが心配で心配でw
お話が進むにつれて、タナシさんがカナトさんを襲い、そして正気に戻ってから二人が話をし、色んな作業をしていくにつれて、彼からカヨさんのことを頼まれるのかも・・という予想は頭の片隅に浮かんでいましたが、いざそうなった時、そういった不安が浮かびましたが、同時に、タナシさんは少し救われたのかもしれないと思えて、心がほぐされました。
ただ同時に、カヨさんが種を握った仕草に胸を打たれました。
無事に生きてたどり着いてほしい、そこで人からの愛を思い出してほしい、カナトさんに寄せた思いを大切にしてほしいし、カナトさんと同じく生きていてほしい。
そう心から願います。
長々と失礼しました。
また、失礼な表現、不快に思われる部分などございまいたら、すぐに訂正、削除などいたしますのでお手数ですが仰っていただければと存じます。
書いてて自分の語彙力に絶望するほど拙い感想でしたが、とにかく面白かったです。
また何かお書きになったらその時はぜひとも拝見いたしたく存じます!
面白いお話をありがとうございました!!
作者からの返信
ずんだらもち子様
「骨の花葬」を最後までお読みくださり誠にありがとうございます。
作者としては感想までいただけて感無量です!
こんなにもカヨに寄り添った想いを綴られて、しかも褒めていただいて不快なことなど何一つありませんよ(^ ^)
『キャラクタの行動原理が見えやすくて、私のようなものでも理解できました(わかった気になっただけかもしれませんがw)』
→ いえいえ、大丈夫です。理解されてます。むしろ、自由に考察と解釈して全然OKです。
主人公カナトのラストはいろんな見方ができると思いますが、個人的には無辜の命を全力で守ったのだから、彼は自分自身を赦せた、そうであってほしいと思います。
そしてタナシもどこまで立ち直れるか不明ですが、カヨという守るべき存在を手に入れて、それが彼の生きる活力になっていくと思います。
『そしてタナシさんとカヨさん・・始まったばかりの二人の旅をもう少し見ていたかった・・。単純に、無事にたどり着けるのか、追われていないかとかが心配で心配でw』
→ 二人のその後の話を考えなくもなかったのですが、この物語は最後の一言を伝えるためのお話だと思い、ここで終わりました。
しかも、続きを書くと展開がご都合主義になってしまいそうで……( ̄▽ ̄;
しかし、もしずんだらもち子様が1年後か10年後かに、やっぱり続きが読みたいと思うのであればそのときにまたメッセージをください。
その時の状況にもよりますが、最後まで読んでいただき、しかも感想までくださった方なので、要望があったら頑張ってみます。
(最後まで読んでくれた人は他にもいますが、感想までくださったのはずんだらもち子様が最初なので)
最後に、主人公カナトからカヨへのメッセージを真摯に受け取っていただきありがとうございました!
ではまた別の機会に(*・ω・)ノ
編集済
読み終わりました!とても今更なのですが、完結お疲れさまでした。
最後のシーンでは涙で画面が滲みました。
カナトくんがとてもとても優しくて、それを微塵もひけらかさない人物像だったのが非常によかったです。理想の主人公でした。ヤングケアラーとしての描写もリアルで、どれだけ辛かっただろうと思いつつ、最後にお父さんとのシーンが描かれているのが、涙の一因となりました。どれだけ不安を覚えても、やはり大切な家族なのですね。「俺」と「ぼく」の対比が感動的でした。
web上の小説だと、共に旅する男女は例え歳の差があっても恋愛感情を滲ませるものが多い印象ですが、それに対してカナトくんとカヨちゃんの間に甘えて馴れ合うものがないのが好印象でした。むしろもたれかかることを危惧して突き放し、それでも最後に絆が芽生えているのが辛かったです。
出てくる人みんな可哀想で…タナシさんも亡き妻子のための暴挙だったのですね。
全編を通して静寂を感じさせる物語で、それが却って徒花病による荒廃や混乱をより感じさせていたと思います。
加えて文理問わない多様な分野を参考にされていて、勉強になりました…!
終わりを知っていても、もう一度カナトくんとカヨちゃんが出会うことを祈ってしまいます。辛いけど、すごく綺麗なラストでした。
思い返すとぽろぽろ感想が出てきてまとまらないので、この辺りで…。ありがとうございました!
作者からの返信
ふあ様
最後までお読みいただきありがとうございます!
なんとカナトくんは理想の主人公だったとは。そう言っていただけると作者として大層嬉しいです!
主人公とカヨの関係を好意的に見てもらえてよかったです。作者が恋愛ものを書くのが苦手というのもありますが、この小説は恋愛感情を排したものにしたかったんですよね。それ以外の関係性、絆を描きたかったんです。
(恋愛要素いれたほうが読者ウケするだろうな……と考えた時期が私にもありました)
タナシさんも単なる愛情深い男なんですよね。ホントに。あの悲劇さえなければ……。
綺麗なラストとまで言ってもらえて……本当に感無量です。
暗い展開で読むのが大変だったと思いますが、めげずに最後までお付き合いいただきありがとうございました!
ではまた別の機会に( ´ ▽ ` )ノ