第2話 忙しい毎日



 朝起きた私は、ぐっと伸びをして、ささっとお着替え。


 最初はどう着るのか分からなかったメイド服も、なれたもんですっ!


 寝癖のチェックをすませて、頬を叩いて気合を入れた後は、使用人用のお部屋を出て、使用人用の会議室へレッツゴーです!


 少しは慣れてきたといっても、私はこの屋敷に来てから日が浅い新人なのでっ!


 まだまだ、毎日覚えなければならない仕事はたくさんです!


 でも、落ち込んでなんていられませんよっ!


 えいえい、おーです!


 性格がアレでソレで、終わってますけど、ご主人様が私を助けてくれたのは事実なんですから。


 きちんと働いて、恩を返さなくっちゃ。


 というわけで、まず朝のお掃除ですっ。


 掃除道具を用意して、廊下をピカピカにしなくちゃ。


 モップがけでせっせと動きまわっていると、通りかかったリア姉さんが「あらあら」と声をかけてきますた。


「どうしたのチヨ。そんなに張り切って。あんまり張り切り過ぎると、前みたいに失敗しちゃうわよ」

「大丈夫ですっ。前の二の舞にならないように、精一杯下を見て、バケツを倒さないように気を付けてますからっ!」

「うふふ、頼もしいわね」


 おっとりとした様子で笑うリア姉さんは、この屋敷で働く先輩メイドさんです。

 私の先輩であって、色々な事を親切に教えてくれます。


 非常に起伏に富んだお姿をしているので、私の密かな目標なんですよねっ!


 どこがどうとは言いませんが、私もあんな風になりたいですっ!


「大変だと思ったなら無理をしないでね。困った事があったらいつでも相談してちょうだい」

「はいっ、分かりました」

「うふふ、元気でよろしい」


 リア姉さんは、ふんわりしてて、とっても優しい人なんです。

 ただし、鏡に姿が映らないのがちょっとした謎なんですけどね。


 一体どういう原理でそうなってるんでしょうか?


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