%3%
公園に置き去りにされたジルは、ヒルデを捜したけれど、見つからなかった。
ヒルデの家に行ったが、そこにもいない。
ジルは、ヒルデのママと、髭の男の人に、こわれた顕微鏡を見せて、事情を説明した。
「みんなで一緒に、ヒルデを探そう」
髭の男の人の言葉に、みんなうなずいて、三人一緒に公園に向かった。
ジルはいつもヒルデを怒らせてしまう。
なかでも、今日の失敗は最悪だった。
この顕微鏡は、ヒルデがパパからもらった大切なタカラモノだということを、ジルは知っていたから。
ジルが死ぬほどつらい思いをしているのは、ヒルデのことが大好きだからだ。
*いつもぼくは、失敗してしまう。失敗は元に戻らない。みんなが怒りだす。……でもどうしたら、失敗しないでいることができるんだろう*
ジルにとって失敗しないことは、到底ムリで……。
*……もう、どうすればいいかわからないけど……とにかく、謝ろう……*
ずり落ちてきた緑の帽子を一度脱いで、ジルはしっかりとかぶりなおした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます