第113話 『ウェイリー版 源氏物語』第1巻読み始め
購入してからだいぶたちますが、ようやくウェイリー版源氏物語のらせん訳を読み始めました。
いやー、思った以上に異国風です。
イーストバレス? ああ、東宮か! とか。そこは
あとは、大昔に『あさひゆめみし』を読んでも、それほど身分の違いを意識できなかったのですが、このらせん訳だと身分の壁がかなりしっかりと分厚い……。
なかなか身分制は実感として感じることが少ないので、日本は特に難しいように思います。実際は、多分あるんです。見えないけれど。
でも、一応ないことになっているので、なかなか見えない。富裕層とも違う、身分。
実家がややそこ当たりを区別するきらいのある家だったもので、「武家」だの「町人」だのまぁ、一体いつの時代に生きているのだろう? と感じることは多々ありました。
まぁ、昭和一桁、大正生まれの祖父母と同居するとこういうことがままあります。だって曾祖父母は明治生まれ、そのさらに上はもう江戸ですから、昭和後半生まれの自分たちよりもよほど近い時代なんですよね。
ただ今の時代は武家の身分は高いですが、平安になると武家は今度それほど高い身分ではなくなる。時代によって変わっていく部分を更衣や女御なんて言葉だけで見ていると全くわからなかったのです。
ただ昨日の「光る君へ」でも、三条天皇が道長にいろいろ注文を付けていたシーンがありますが、特に誰が女御になれるなれないの問答がまさに身分の違いを表しているのかなと。
探したら記事が出てきたので張っておきます。
■三条天皇が仕掛けた熾烈なバトル。道長ファミリー瓦解の咆哮。三男・顕信の突然の出家、明子の怒りももっともだ【光る君へ 満喫リポート】41
https://serai.jp/hobby/1205726
これを読むと、身分と言っても二種類あるのかなと感じます。まず血統。母が嫡妻かどうかに加えて、母方の血筋(天皇の血筋かどうか)なども絡んでくる。
そこにさらに加えて官位による身分差ですね。他にもいろんな要素が絡んで複雑になってくるのですが、日本の身分のほうがちょっと流動的なのかもなぁ? という気もしています。
西洋の身分のほうが結構固定的というか、父方母方の血縁基準がしっかりしているせいかもしれないですね。
そんなことをつらつらを考えていたのですが、上の記事を読んで、昨日うまく言葉にできなかったやり取りの部分がはっきりしたように思います。
で、これをらせん訳ではだいぶわかりやすくはっきりとさせているのだなぁと思ったのでした。
それにしても、「女御のドアの前を通らなければならない」という表現に、あの光る君へでも見られる開けた御簾越しの渡り廊下とは異なる、堅牢な石造りの城を思い浮かべてしまうのでした。
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