第18話 『執筆開始、その前に: 「悪文」を避けるための考え方』 【執筆論】

 大倉幸宏『執筆開始、その前に: 「悪文」を避けるための考え方』新評論 2023 https://x.gd/baPfF


 実用文の書き方について書かれている一冊。しばらくぶりに書くことをしているので、ちょうど出たばかりなこともあり手に取ってみた。実際はレポートや論文、仕事上の文章術がメインなので、小説とは少し違うけれど参考になる部分は大いにあった。


 また参考文献がとにかく豊富なので、その一覧や注を見るだけでも面白い人にとっては面白いだろう。実は小説もかなり引用されているので、参考になる小説を探す手掛かりにもなるかもしれない。


 読み手が誰かをどう意識するか、あたりが自分にとっては参考になった。


 このエッセイもそうなのだが、読み手が実はあまり浮かんでいない。あえて言えば未来の自分かもしれない。それでもそこからどう広げるかを意識してみようかと思っている。


 もともとカクヨムに登録した当時は、今でいうキャラ文芸やライト文芸あたりを意識していたのだけれど、ではその読み手は誰か? というあたりでちょっと指標を見失ってしまった感がある。


 ラノベの読者が実は40代というのも、小説を書き始めてから知った話。


 何を、だれに向けて書くのか。もともとニッチな狭い世界を深堀りしてきたタイプなので、今もそれほど広げられるわけではないけれど、小説については10代、20代のころの読書量には到底かなわない。


 それは仕方がないことかもしれないけれど、その間に読む環境も目まぐるしく様変わりした。


 最終的にどんなメディアであっても、自分の文章に変わりはないというところまでシンプルに落とし込めればいいのだけれど、まだまだ軸が定まらない感じがする。


 とりあえず四の五の言わずに短編でも一本かいてみればいいのかもしれないと思いつつ、年末年始の準備でバタバタしているところだ。

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