キジトラちゃんの背を追って。

春の予感…どころか雪！

　2024年に入った途端、急に寒くなった某灼熱の県からこんにちは。

　早くても、Nたろうちゃんを見かけるのは3月に入ってからかなぁ、などと考えながら毎日バス停へと向かい、それでも染み付いた習性なのか、Nたろうちゃんお気に入りの車の下を必ずチェックしてしまう黒月です。

　南岸低気圧が優勢だと雪がドカンドカン降るってのは本当なんですね。

　めったに積雪なんて無いものだから、雪が降ると電車やバスは遅れるし、混んでるし、ホント憂鬱です。

　2月半ば、久しぶりにバスがチェーンを巻くくらいの積雪に見舞われた日も私は仕事で、それでも短縮になったので、部下さんに「電車動いてるうちに早く帰れ」と言われて少し早く帰らせてもらったんです。

　でもちょうど帰宅ラッシュの時間。

　バス大混雑必至。並んでも何台か見送らないとダメかもな……と思った私は、いつもとは別の駅から、うちのところまで行くバスがちょうど一台だけあるのを発見しさっそくその駅まで。

　どんどこ降る雪の中20分待ち、バスが来た！

　ら、目の前で回送になり。さらには運休のアナウンス。次の便から途中までしか運行しないとのこと。

　降りしきる雪の中、ただただ絶望。マジで。

　わざわざ待ったのにさ！　ただ一本しかなかった地元行きがちょうど運休するなんて。

　仕方ないから再び電車に乗って、バスの行列に並ぶ。

　けど運良くバスが遅れてて、ちょうど前のバスが出たばかりでそんなに待たずに乗車。

　ちゃっかり座る。

　でもさすがに冷えたし、疲れちゃって、降り積もった雪道にげんなりしながら帰宅……の途中に。

　駐車場のいつもの車の下に、Nたろうちゃんがいたんですよ！　雪降ってるのに！

　ええっ？　と思って名前を呼んでみたら、力なく「にゃーん……」とお返事が。

　車の下にいたら、積もってきちゃって出たくないのか私が近付いても車の下をうろうろするばかり。

　このままここにいたら死んじゃうのでは……と思って保護しようとしたけどダメでした。

　あいつは生粋の野良。エサをくれない人間には2m以上お断りのスタンスは雪の日でも変わらないのだな。

　仕方ないので、生き延びてくれることを祈りながら帰宅するも、雪はどんどん落ちてくるし、そわそわ落ち着かない日々。

　でも……野良猫ってすごいね！

　数日後に何食わぬ顔して車の下で寛いでるNたろうちゃんを見た時にはもう、心配など全部ふっとんで笑ってしまったよ。

　野良猫ちゃん、えらい！

　野良猫ちゃん、尊い！

　そんな今年初の、再会。