六畳の畳の上で振りかぶり金平糖よ流星になれ

イヤなのよ優しいなんてその言葉ビンゴカードの真ん中みたい


怒るきみ掴まれる袖ポテチくらいは好きに喰わせろ猫がみている


指先でタバコ摘んで紫煙吐き墓石に添えてかっこつけ過ぎ


道別ち心配ないと去ったきみ明日はどんな夢見て眠る


何もない部屋の灯りを消して出る私が最後外す表札


空青く山緑映えて遥まで汽笛響けば帰郷のあいず(合図・会津)


六畳の畳の上で振りかぶり金平糖よ流星になれ


いつからか壁の亀裂に浸み込んで潜んでいるよジャズとフランベ


ラーメンのネギ追いかけてレンゲ繰りスープ飲み干す治したい癖


陽が落ちてここで君まち星移り日変わろうとも約束を待つ


飯を盛る古い写真を投げ捨てて思い出貯めて飯は食えない


太陽と月跨ってサイコロを茶碗に投げて運命決める


沢山にまぎれていても分かるんだ親の目からは輝き一つ


書き留めて君に送るね持っててよ使い古したいらない言葉


星たちをことごとく避けて出来た闇鍋で煮込んで一緒に食べよ


風もなくカラカラ回る風車今は亡き子の面影胸に


空見上げ痛み悲しみ喜びもすべて唾棄して地に向かい飛ぶ


卒業の母の涙を君知らずなって迎えるその時までは


風揺らす夕日が照らす卒塔婆影猫が背を擦る温アスファルト


後悔は取り戻せない戯れに放つ言葉は心を殺す

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