短歌 徒然なるままに

語理夢中

四畳半足の踏み場も無いほどに夢も愛もをまき散らす日々

見えにくい大事なことは目を凝らせ猫のまつ毛を探すみたいに


雨粒のかがやき誘う涼風が雲の切れ間が光のスジが


姿変え大空に発つ白煙に探す面影語らず蒼く


触れる髪星降る夜に足元の君にお願い軽く嚙んでよ


くらいよる虫のなきごえくらいみち家に帰ってゆっくりしよう


あの頃の絵本はここにあの人のジッポと吸い殻しおり代わりに


気が付けば空をみていたアスファルト水面みたいに流れてたのに


無邪気故子供はときに残酷だ僕のあだ名はそうブタゴリラ


呟いた鏡に向かいスーツには似合わないかな猫のしろひげ


今もまだ覚えているさシルエットヘッドライトの手を振る君を


四畳半足の踏み場も無いほどに夢も愛もをまき散らす日々


陽光よお前もそうだ月光よ平等などと嘘を吐くなよ


朝ひとりベッドで目覚め首かしげどうしてだろう夜しかモテぬ


距離感だ小さかろうが問題が目の前ならば視界を塞ぐ


例えると土手の階段あたりまえ人のことなど踏み上がるのが


一人行く君に持たせる花もなくここへ残ると思いが一つ


椅子の下声を出すなとすねを噛む見上げる君にも~いいかい?


思い詰めアスファルト駆けトラックが逢えない日々も気持ちをつなぐ

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