第10話~交際編7~

お互いが話し合いの途中で、それぞれが思い考えに耽っていた時、パチン!と彼女が手を叩き話し合いを再開する事を提案した。

付き合ってもう1年ちょっと経つ2人なのだ。

そこで彼女は言った。

「私達付き合って1年よ?

理想は付き合って2年目で結婚をしたいって話だったよね、私は後1年もあれば大丈夫よ」と彼女。

一方の彼も、

「俺も大丈夫だと思ってるけどさ。」

やはり彼は彼女よりも慎重なのだろう。

そしてやはり彼女は言う。

「だって後1年よ?その間に私には事情があるとはいえ私も私で頑張るから。」

と迫る彼女。

すると彼も彼で

「俺も後1年もあれば大丈夫と思ってる。

だけど、彼女ちゃんの事情があるからさ。」と彼女の意見を尊重しつつも彼の意見も伝えたのだ。

まあ、彼が慎重になるのも仕方のない事だ。


しかし、考えてみれば彼の方が慎重になるのは当たり前ではないだろうか。

金銭面とか家の事はどっちが担当するとか、お金の管理はどうするとか色々と決める事があるものね。そんなこんなで話し合いは結構長く続き、 一日だけでは終わらずに、話し合える隙が出来る度に同じ話し合いをしていたのだ。

何度話し合いをした事だろう。

(この話し合いは、何度目よ)というくらいには

は沢山話し合いをした。


だけど、彼と彼女にはこの話し合いだけが何もずっと続いていたわけではないのだ。

この話し合いをしている間にも他事についても話し合いをしていたのだ。

だが、他事の話し合いは意外と早いペースで決まり、

お互いに「じゃあ、この件はこうしよう。」と決まっていたので、先の2年間の話し合いに比べたら彼と彼女は他事の件に関しては比較的スムーズに話し合いが出来た感じだった。


ただ、話し合いがずっと続いてた最中で、

デートがろくに出来なかった訳ではなかったのだ。

話し合いを沢山する中でも、きちんと2人は、 恋人としての形(デートというわかりやすい形)で何度もデートにも食事にも行っていたのだ。勿論同じ遊園地ではないものの、別の遊園地にも行ったりもした。

それに花火大会やお祭りにも彼と彼女は一緒に沢山行った。

更には、これはデートと言えるかは微妙な、ラインだが、彼女と彼の実家の両親にも何度か顔合わせもしているのだ。

だから、話し合いは沢山していて、長くに渡り続いたけれども、決して彼と彼女の仲が険悪なムードになる事はなかったのだった。



そんなこんなで色々な事を経て、彼は今後どう動いてくるのか、また彼女の考えが変わる事はもう、二度とないのか…。

このままだとどちらの意見が通るのか分からない状況下に置かれている2人は、今後はどうするべきかを悩んでいたのだった。

しかし、彼はいざとなったら本領発揮をする男性なのだ。

彼がいつプロポーズをしてくれるのかなと、待ちに待っている彼女。

そこで彼は動きを見せた?!





遂にプロポーズの時が…そして?!

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