第43話 文明祭の為に徹夜
あれから、廃墟の利用許可が出て私は計七日徹夜をした。確か、前世での世界記録は十一日と十二分だったか?
流石にギネスを狙ってるわけじゃないし、やる事が終われば寝るさ。ただ、そのやる事が多すぎるだけで………。
文明祭の準備期間は長いと言えば長いが…お化け屋敷に入れる
徹夜中にやった事をうろ覚えながらもメモしていた。
・一徹目:テレビの外見、人の声を加工する機械、言わばボイチェンのようなものを作った。
・二徹目:ワープ用の鏡、廃墟用の冷たい空気を送る機械を作った。
・三徹目:テレビに映す、映像をカメラで撮って砂嵐の映像を作り流す事が出来るようにした。
・四徹目:廃墟に置く人形を動くようにし、実際に廃墟に置きにいった。
・五徹目:廃墟内で魔法を発動出来ない様に魔法制御の
・六徹目:オリカさんと一緒に徹夜してお化けのパターンやストーリー、怖がらせ方やお化けの配置等々を考えた。
・七徹目:廃墟に置く小道具を、一個一個作り、夜な夜なオリカさんとエルトンさんと私で廃墟に行き何度も話し合いながらも設置した。
私は七徹した影響なのか、ベットで寝込んでいた。私的には七徹した後ぐっすり眠った為、体調は問題ないのだが、従者達が「寝ろ」と口を揃えて言うためベッドに横になっていた。
学園に行こうとしたら、メリーから凄い圧が飛んできた。それはもう鬼のような………。いや、あれは鬼そのものだったな。
「別に私は元気なんだけどなぁ…逆にこうも寝てるだけというのもつまらない」
「いいから、寝てください。私達は研究室の場所を知らないんですから、籠もってたら寝ろという発言すら出来ないんですよ」
「私は徹夜に慣れてるんだよ?それに徹夜後だって、ぐっすり寝たんだから少しは私に優しくしてくれても……」
「寝たからいいってもんじゃないんですよ?」
「ハイ………」
よし、私は素直に従って寝よう!
怒られる前に寝れば万事解決だ。
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私はぐっすり寝たはずなのに、七徹の影響は大きいようで、深く長い睡眠をした。
のだが、起きたら時刻は朝七時。そして私の真横にはリリアナの寝顔があった。
あれ?私、何かやらかしました?え?そんなことないよね?
事後ですか?そんな良くない事ありえますか?
私はリリアナを起こさないようにそっとベッドから起き上がり、歯磨きをしたり、髪の毛を溶かしてシェフに半強制的に朝飯を食わされる。
近くに居た、執事長であるセバスチャンに何でリリアナが居るのか聞いてみた。
「セバスチャン。何でリリアナが私の部屋にいるの?何か私のやらかした後じゃないよね?」
「ホッホッホッ。そういうわけではありませんよ。昨日の夜中、リリアナ様がセレア様が七徹をしたと聞いたらしく、訪問してきたのです」
「それで、招待して私の隣で寝たと……」
「主君の恋を応援するべく、この老いぼれ頑張りましたぞ!」
「そんなウキウキした目で感謝を求めるな。間違ってるから」
駄目な配慮だよ!それにほぼ叶ってる恋だから!ウネウネしながらこっち見るな!
なんでこうもアルセリア家には癖が強い従者が居るんだよ。
そもそもどうやってこんな人達を見つけてきたんだ…先祖は…。
朝飯も食べ終わり、リリアナの様子が気になり私は自室に戻る。
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戻った直後、リリアナから強烈な抱擁が飛んでくる。
「セレア様!徹夜をしたと聞きましたよ!?体調は大事にしてくださいと言ったではないですか!」
「言われたような気も…するけど、個人的には体調は悪く無かったから別に何も問題はないと思ってたんだけど」
リリアナがムスッとした表情で言うが、私はリリアナの表情と抱擁に癒やされ、どうでも良くなってしまった。
やはり推しからの抱擁は癒やしの化身……。
推しのムス顔は尊い……はぁぁ、幸せすぎる。
「セレア様?聞いてます?」
「聞いてるよ?」
「嘘つかないでください。全く反省してませんよね?次徹夜したら監禁ですよ?」
「…え?かん、監禁………」
笑顔でリリアナは監禁というヤンデレ内ではよく聞く言葉を発する。
ヤンデレの監禁は命が危うい……!
ここは素直に従ったほうがいいのか?いや、でもリリアナに監禁されるならまだ……。
でもなぁ、リリアナの監禁……何か寒気がしてきた。私の感が言っている、良くないと。
「分かったからその圧を止めて。しないから!」
「分かってくださったのならいいんですが…っと、そろそろ時間ですね。私は学園があるのでお暇します。セレア様は、まだ休んでてくださいね?」
やっぱりまだ学園は行けないですよねー。知ってたよ何となく察してましたよ。
リリアナを見送り私は、休めと言われたが…何だか働かないと体が疼くからと、
徹夜はしてないから、約束は破ってないよ。
だから問題ない。
アルセリア家の子女な為、一般的に見たら令嬢判定なんだけど、今まで令嬢らしい事をしてきて無かったからな、今のうちに令嬢っぽい事をしないと………いつか女の子なのか怪しくなりそうだ。
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