「終わらない週末」
「終わらない週末」
ここ一週間は仕事中、一心不乱に、「マクドナルドで何を注文するか問題」を考えるので多忙を極めていた。言い換えると、結構ヒマだった。世界は大変なことになっている。温暖化は進行し、安部派の裏金問題は強制捜査され、ダイハツの工場は操業停止し、ガザでは人道危機と数万人に及ぶ虐殺が横行し、高島屋のクリスマスケーキは崩壊し、被害は深刻化している。クリスマスケーキに関しては見た目を無視して(きっと味は大体一緒)無理やり食った奇特な人や、単に苦情を出すのが面倒だった人もたくさんいただろうから、ひょっとしたら、作ったケーキが全部崩壊していたかもしれない。ただこの謎の大事件で死者が一人も出なかったのは、不幸中の幸いだろう。
毎週ステーキを食ってたら、お母さんに「癌になる」とガンをキチンと漢字で書いた脅迫的な置手紙による警告を受けて以来、すっかり意気消沈したので、泣きそうになりながらもステーキを当分諦め、こっそりとマクドナルドで数年ぶりにバーガーを買ってみようと思った。そうなると私はASDなので何を何個かうか事前に検討、決定し、規則的に習慣化しないと納得出来ない。習慣化するとなると、当然、期間限定商品、例えばグラコロバーガーみたいなのは真っ先に除外されるし、夜マックのように最近のポッと出のシステムはそれが廃止された時、構築された習慣が破壊される恐れがあるので、これもまた除外される。残るは「昔ながら」の「いつも」の奴らだ。最終的にエグチ二個とベーコンレタスバーガー一個の計三個にしてみた。ビックマックも好きだけど、クルマの中で缶ビール(一番搾り)飲みながら食う状況を考えるとぼろぼろこぼしてそこらへんを汚すリスクが高過ぎるので除外した。ダブルチーズバーガーはカロリーが高過ぎ問題があったので、今回は除外した。エグチ二個とベーコンレタスバーガー一個をクルマで食った感想としてはエグチが若干食いにくい(ソースがベタベタする)が許容範囲で、ベーコンレタスバーガーは若干冷めやすいけど、許容範囲だった。次回以降は食べやすさの観点からダブルチーズバーガー二個に転向しようと思った。バーガーを食った後、つまみにプリッツも食べるので、三個は多いかなと思う。
バーガーを食って一番搾りを飲んだ後、プリッツをつまみにハイボールを飲みながら「終わらない週末」を見た。イーサン・ホークとジュリア・ロバーツ。若干懐かしいキャスティングだった。なんかこう設定としてスピルバーグの「宇宙戦争」に似ていた。宇宙人無し版の「宇宙戦争」だった。宇宙人の代わりはテスラだった。ハッキングでテスラが暴走していた。イーロン・マスクに怒られそうだなと思った。導入と中盤までは素晴らしい出来だったが、終盤と結末はいささか期待外れだった。単なる娯楽作品ではない、根源的な問題を提起するここ最近のポストモダン文学風な結末だったが、もうちょっともっと面白くなりそうな感じがした。基本的な設定としては、アメリカ合衆国が北朝鮮、イラン、中国、ロシアあたりを中心とした敵対的ブロックから本土侵略を被り、通常戦力以外のサイバーアタックによって都市部が壊滅的被害を受け、たまたまに田舎にいた主人公を中心とした集団が生き延び、そこでいろいろあるみたいな話だ。今だとせいぜいテスラが暴走するだけで済みそうだが、より自動運転が浸透し、全面的に自動運転が普及した未来にサイバーアタックを受けたら、侵略者側としてはより効率的な攻撃が出来そうな気がする。もしそうなった場合にそなえて何でもオフラインでなんとかできる閉鎖的なシステムも非常事態用に整備しておいた方がいいだろうなと思った。
日記 @shakes
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