第27話 あなたそれ護身術じゃないわ。攻撃よ。
あなたは、『マインドブロック』という言葉を知っているだろうか?
例えるなら、会社での一幕。
直属の上司A(しかもかなり厄介な性格の人)に、業務について相談したいことがあった貴方は、話しかけた。
『Aさん、忙しいところ恐れ入ります。案件の進捗について相談したいんですが、今お時間よろしいでしょうか?』と貴方が打診すると、
『ああ、ええで?どしたん?』とぶっきらぼうにだが、無視せずちゃんと応える。ここまではまあ、まだ親切なほうだろう。できたら、朗らかに返答してほしいところだが。他人にそこまでは期待できない。
『Y,Zの案件の予定が早まってしまいまして、Xの案件の出張日程がブッキングしてしまったので、誰かに代わりを依頼したいのですが。』と貴方は相談した。
すると、『そんなこといちいち相談するな。それくらい自分で考えて部下に振れ。お前係長やろう?プロジェクトリーダーなんやから、それくらいやれや。』とAは言う。
『ああ、すみません。お時間いただきました。今後は、では自身のプロジェクトについては、同班のBもしくはCにさせますので。失礼いたしました。』と貴方は下がった。
『そうしたらいい。』とAも言った。言葉遣いは荒いが、機嫌がいい時のAの方針は放任主義とも取れる自由の利いたシステムでやりやすい反面、かといって、いつもそうとは限らないのが貴方にとっての頭痛の種であった。
というのも、Aは機嫌がいい時と悪い時で、全く言うことが違うのだ。
あるとき貴方は、Aから、『そういえば、案件Zはどうなっている?』と確認された。そしたら『Zの案件は予定がまた早まりましたが、Xの案件がB,Cの協力のもと完了し、Yの案件が延期になったことによって、滞りなく進んでいます。今はZの案件をB,Cに協力いただいています。』と貴方は答えた。
すると、Aは激昂する。『おいおい、お前、3つの仕事の時に借りた人手を、2つの仕事の時も堂々と借りる気かい?課長の俺の確認もなしにかい?おいおい、そりゃいかんぜ?ちょっと仕事が波に乗ってきて、ついでに調子乗ってるんちゃうか。そうやったらいてこます(しばきたおす)からなあ?!』と。
このように、例が長ったらしくわかりにくかったが、要は、選択肢1に転んでも選択肢2に転んでも文句言う人のことである。そういう人を、マインドブロッカーという。
マインドブロックとは、主に、貴方が例えば相談をしてもしなくても、どちらに転んでも文句を言う人が、文句を言われた貴方の思考を停止させ、困らせる行為を指します。
会社の上司でもいますよね。
『それくらい自分で考ええや!いちいち聞いてくるな!』と言ったかと思ったら、『なんで相談もせずに勝手にやったんや!ちゃんと考えて仕事せえ!』と言う。
そういう感じです。
こういう人は、危険人物と言っても過言ではありません。速やかに、距離を取りましょう。
ちなみに、少しタイプが違いますが、人間性が似たようなばけものに、
『何回でも聞いてな、教えたるから。』と言っていた親切だと思っていた某Bさんが、『前教えたよなあ?なんで一回で覚えへんの?』とか狂ったことを言うことがあります。
厄介ですねえ。
これは、あくまで個人の意見ですが、僕が思うに最も正しいのは、五十六のように、教えられる人が、できるようになるまで、教えることです。その際に、間違いを指摘するのはいいですが、余計な一言などで、矛盾を言うてしまうと、教わる人を愚弄することになります。
たとえば、失敗した人を、怒るのもそうです。(精神的または肉体的に)
まあ、躾けならそれは正しいですよ。ただ、躾けは動物にするものです。
仕事を教えるのは、動物を教育するのとは違うんです。
サーカスでは、芸を間違える動物を、鞭で叩くそうです。
痛い思いをするのが嫌だから、必死で動物は芸をおぼえます。
そんなの、動物だけでいいじゃないですか。
人間には、もっと高度な脳が備わっています。
言葉で、ちゃんと説明できないから、暴言を言うのでしょう?
そんな、迷惑な教育者は、やめてしまえ。くたばれ。
失礼いたしました。私情が挟まりまして、取り乱しましたね。恐れ入ります。
これ以上書くのは本性が現れると判断したため、この辺にさせていただきます。
ご精読、ありがとうございました。
(ちなみに、前々職で、主任から、『あなたは何度言っても覚えないから、もう動物だと思うね。動物って、サーカスでは芸を教えるときに、芸を教えても覚えなかったら、鞭で叩くんやで?あなたはそこまでしないと覚えないだろうから、次からそうします。』と言われたことがあります。実際に暴力が振るわれたことはないですが、僕はもともと、看護師から虐められていたので、主任に相談していたというのに、看護師の側に付いたらしい主任にまで、悪意のあることを言われて、四面楚歌でした。辞めてよかったです。)(ちなみに、その看護師は超絶級のマインドブロッカーでした。一人で、沢山の介護士を精神的に追い詰めていました。鬼かと思いました。今の僕がもしその場にいたら、自身の健康のために、義務として課されている看護師に報告する業務や看護師が監督している作業を全て放棄して、会社都合退職に持ち込むと思います。が、やはり僕も良心のある人間でした。そうすると、利用者に不利益が加わると思い、当時はできませんでした。看護師は、そういうジレンマが環境を強化していたため、意地汚くのさばれていたのだと思います。本当に憎いです。)
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