第28話 現代における天竺とは

皆様は、西遊記という中国の空想伝記小説を読んだことがあるでしょうか?


三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄の四人は、この世に安寧と平穏をもたらす経典を求めて、天竺(今でいうインド)を目指し、いまでいうシルクロードを徒歩かちにて踏破する。


この物語は、飢饉や疫病に見舞われた中国が、前向きな未来を取り戻そうと、物語の主人公たちに読者が人生を重ねさせる古典的名作となりました。(たぶんね?)


その物語を読んで20年余りになりました。僕は、現代にその景色を重ねましたよ。


というのも、現代において天竺とは、『ユーチューバーとしての成功』ではないでしょうか?


ユーチューバーとしての成功は、大量の印税生活。それは、この憂き世に生きる人間にとって、解脱げだつ(ありとあらゆる悩みから解放されること。)ではないでしょうか?


そして、そこまでの社会的支持を得るということは、すでに、動画によって、人々に生きる喜びを与え、日々を充実させる手伝いをしている。


これはもはや。まさに。天竺。

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