文化人類学入門

第19話 京都になぜ高いビルがないか

さってと、今日は京都に行って来たので、今回のテーマは京都についてです。

皆さんは、なぜ京都に大阪のようなタワービルがないかご存じですか？

まあ、と言っても、「いやいや、京都タワー108ｍあるやんけ。あれは建っているし、別にないことはないやんけ。」と仰る人もいるかもしれませんね。

あの京都タワーも実はもめたんですよ。

なんでもめるかって言うとね、それが、京都にタワービルがない理由なんですよね。

さて、理由は二つ。

①　昔天皇は京都御苑にお住まいだったんで、天皇を見下ろさないようにするために高いビルを建てられない決まりを作った。

②　京都の昔ながらの景観を崩さないために、高い建物をつくらないように決まりができた。

この二つなんですよ。

まあ、②つ目に関しては、色とかの方がエビデンスとしては大きいかな。

京都のすき屋もなか卯もマクドもモスバーガーも吉野家も茶色い色をしているのはなぜか知っていますか？

それはね、京都の都心部に赤とか青とか緑とか原色系の派手な色を使うと、風光明媚な古い景観を壊すからだよ。

これは、京町屋と寺社仏閣とかが、主に茶色の土壁や白の漆喰壁や朱色の鳥居できているんだけど、それらの色は、すごく大人しくて、物静かな色だから、色んな地域から入ってきたビビッドなカラーの物に負けてしまう。だから、それらの印象が弱らないようにするために、都心部のファストフード店は大人しい色味の茶色とか深緑を使うように条例で決められた色を守っているよ。

京都だけでも、これだけ色々な決まりがある。面白いよね。