まわりには、すごい人たちがたくさんいるんだ。

きみのまわりには、すごい人たちがたくさんいて。

 毎日がんばって、がんばってるけど、なかなかうまくいかなくて。

 みんな、羨ましくて、凄く悔しい。


 そうだね。

 ホントどうしてだろうね。きみはすっごくがんばってるのに。


 ねぇ、訊いてもいいかな?

 きみはどうなりたいの?


 もっと読者を増やしたい? プロになって本を出したい?

 もっと大きな夢かもしれないね。

 アニメ化、映画化、ドラマ化。

 世界一の物語を書きたいのかもしれないね。


 でも、数字は思うように増えなくて、くじけそうで、負けそうなきみ。


 そんなきみに、言葉を贈る。


「世界のどこかに、きみの物語を待っている読者はいるよ」


 たしかに読者は少ないかもしれない。

 感想を書いてくれないかもしれない。

 ♥をくれないかもしれない。

 ★をくれないかもしれない。

 レビューを書いてくれないかもしれない。

 フォローしてくれないかもしれない。

 もしかして、その読者は、今ではない未来で待っているのかもしれない。


 でも、きみの物語を待っている人は、世界のどこかに必ずいる。

 同じ空の下、どこかで空気を吸って吐いて、きみの物語を待ちわびている。


 これって、素敵なことだと思わない?


 数字は、きみだけじゃどうにもならない。

 きみがどれだけ頑張り続けても、なかなか増えないかもしれない。


 だから、少ない読者のために書こう。

 きみの作品を待つ、あの人のために書き続けよう。


 70億人にとっての良作より、誰か一人にとっての傑作をかこう。


 自分の面白いとおもったモノを、全身全霊でぶつけるんだ。

 受け止めてくれる読者はいる。


 そして、願わくば、

 その人の最愛になりたい。

 その人にとって、人生で一番ステキな作品を届けたい。


 きみの言葉が、きみの文が、誰かの人生の一部になって、幸せを届けるんだ。

 きみはもう、立派な作家だよ。

 

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